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ドイツの街角から

シュピッツナーゲル典子|ドイツ

ドイツ・文豪ゲーテの生誕地フランクフルト

ヨ-ロッパの交易路として繁栄したフランクフルト

中央ドイツに位置するフランクフルトの歴史はローマ時代までさかのぼり、19世紀までは神聖ローマ帝国の選挙が行われていました。

中世以来、マイン川沿いのフランクフルトは、ヨーロッパで最も重要な貿易と金融の中心地として発展してきました。さらに常にヨーロッパの交易路の交差点であり、何世紀にもわたってドイツ皇帝の戴冠式の中心地でした。

またフランクフルトは、ワインを中心とした交易の中心地として機能していました。なかでも18世紀から19世紀にかけて、しばしばドイツワイン貿易をリードしていたようです。下の画像・市庁舎中庭の門にワイン栽培の様子が描かれています。

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主にドイツ国内外の高級ワインの貿易拠点であり、かつて(そして今も)独自のブドウ畑(セックバッハのロルバーガーハングとマイン・タウヌス地区のホッホハイム)を持っていましたが、他の地域のワインの積み替え地となっていました。

例えば、中世後期には、特にアルザス地方のワイン商がフランクフルトでワインを販売し、卸売業者がさらに輸送して他の市場に提供。その後、アルザスワインに代わって、プファルツワイン、ラインワイン、フランケンワインが中心となっていきました。中世時代のマーケットで取引されたのは農産物や日用品でしたが、なかでもワインは最も重要な品目の一つだったそうです。

現在ヘッセン州に属するフランクフルト(Frankfurt am Main)は、ドイツの玄関(国際空港)、欧州銀行をはじめ、ドイツの大手銀行本店など金融機関が多くある街、見本市の街として知られます。

市内の多くの建造物はゲーテハウスと同様、第二次世界大戦中に破壊され、後に再建されました。復元されたアルトシュタット(旧市街)にはレーマーベルク広場があり、毎年恒例のクリスマス マーケットが開催されます。

フランクフルト空港から市内まで電車で約30分。是非一度訪問してみたいものです。

ワインを愛飲...

Profile

著者プロフィール
シュピッツナーゲル典子

ドイツ在住。国際ジャーナリスト協会会員。執筆テーマはビジネス、社会問題、医療、書籍業界、観光など。市場調査やコーディネートガイドとしても活動中。欧州住まいは人生の半分以上になった。夫の海外派遣で4年間家族と滞在したチェコ・プラハでは、コンサートとオベラに明け暮れた。長年ドイツ社会にどっぷり浸かっているためか、ドイツ人の視点で日本を観察しがち。一市民としての目線で見える日常をお伝えします。

Twitter: @spnoriko

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