ここのところ天候が不安定なシドニー。先週は雨も多く、強風が吹き荒れ、シドニー湾を航行するフェリーが運休するほどの悪天候の日もあり、まだ夏の終わりという時期にもかかわらず、寒い日も多かった。

シドニーも寒いんだよ、、 https://t.co/qAtSLo5Y4n

-- Miki Hirano (@mikihirano) March 31, 2025

そんな中、海沿いエリアには高波が押し寄せ、シドニーの海沿いにある有名なボンダイ・アイスバーグ・スイミングクラブのプールを破壊。クラブは、一時閉鎖に追い込まれてしまったのだ。

このプールは、海と一体化したようなロケーションでインスタ映えスポットとして観光客に人気だが、スイミングクラブは1929年創設、プールは築100年近い歴史を誇り、地元の人たちから長年愛され続けてきたプールのひとつでもある。

今回の悪天候時は、高潮の影響もあって、最大10メートルの高さまで達した高波がプールデッキの監視塔を破壊。更衣室などがあるクラブハウスの外に設置された30メートルのガラス製フェンスは、粉々に砕けた。さらに、プールサイドの手すりはぐにゃりと曲がり、20トンの貯水タンクは海へ流されてしまっていたそうだ。こうした物理的な被害額だけでも数十万豪ドルといわれ、正確な損害額を算定するために、しばらく閉鎖せざるをえないという。

今のところ、4月18日金曜日に再開を予定しているというが、5月5日から7月31日までクラブハウスの改装工事を行う予定とのこと。とはいえ、クラブハウスのビストロ＆バーは、フロアのエリアを限定する形で営業できているそうだ。

ボンダイ・アイスバーグ・スイミングクラブは、メンバー優先ではあるものの、観光客でもビジターとして泳いだり、クラブハウスにあるビストロで食事をしたりすることができる。

ビストロは、最高のロケーションにある割には比較的安く食事ができることもあって、もともと人気が高いため、予約したほうがいいところではあるが、今回の被害により、席数がかなり限られているそうなので、予約は必須。週末やボンダイでイベントのある日は、通常でも早くから予約で満席になるので、注意したいところだ。

美しい海とプールを眺めながら食事をしたり、一杯飲んだりできるこのロケーションは格別。海の街・シドニーならではの美しい風景と解放感を味わえる、とっておきの場所のひとつでもある。夕刻の時間帯はとくに、本当に美しい。

人がまだ少ない早朝に水平線から昇る朝日を見に出かけ、午後までゆっくりビーチで過ごし、ボンダイ・アイスバーグのビストロでサーファーたちの波乗りを眺めながらランチ。夕方まで町を散策しながらショッピングを楽しみ、再びボンダイ・アイスバーグに戻って、白砂のビーチを包み込むような美しい夕景を眺めつつ、バーで一杯。そんな過ごし方がおすすめだ。

シドニーに来られた際は、ぜひ一度、足を運んでみて欲しい。〈了〉

▼ボンダイ・アイスバーグ・スイミングクラブ Bondi Icebergs Swimming CLUB