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さようならダイエット、血糖値バランスを重視した食事法で老けないカラダを

2018年10月29日(月)16時15分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

ただ、栄養学をベースとした食事法と言っても、本書が提唱する食事法で重要視されているのは、血糖値のバランス。これをコントロールすることで、満腹感が継続し、空腹感を覚えにくくなり、結果的に体重が減っていくのだという。

そのカギとなるのが栄養の摂り方で、彼女は、たんぱく質、脂質、食物繊維、グリーン野菜(緑色の濃い野菜)の組み合わせを「ファブ・フォー」と名付け、美容と健康のためのプログラムの中心に据えている。

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『老けないカラダをつくるファビュラスな食事法』136ページより

なお、血糖値とは血液中のグルコース(血糖)の濃度のことで、食事を摂ると上昇し、再び下がる......という変動を常に繰り返している。だが、一度に大量の糖分(炭水化物)を摂ると、短時間で一気に血糖値が急上昇する。すると体は、それを下げようとして大量のインスリン(ブドウ糖の消費を促す)を分泌。それによって、今度は血糖値が急降下する。

このように血糖値が急激に上下することを「血糖値スパイク」と言い、糖尿病や心筋梗塞のほか、さまざまな病気の要因になるとして注目され始めている。

炭水化物を一気に食べるなどして血糖値が急上昇し、血中のグルコース濃度が高くなると、眠気を催す。食後に眠くなってしまうのは、そのせいだ。そして、余分な糖は新たな脂肪として蓄積されるうえ、食べてもすぐに糖分が欲しくなってしまう。

その後、血糖値が急降下すると、その途端に空腹を感じることが最近明らかになった。血中のグルコース濃度が低すぎると空腹感に苦しめられ、体に力が入らず、足元はふらつき、頭もクラクラ。この状態は、空腹になりすぎたときを思い出せばよく分かるだろう。

こうした栄養素と血糖値の関係を知り、これらの作用が体や心に与える影響を理解したうえで、血糖値の上下の動きをなだらかにすることを目指すのが、本書の食事法の基本だ。

長続きさせるために最も重要なこと

それぞれの栄養素が体に作用する仕組みを理解すれば、いつ何を食べるのが適切なのかの判断ができるようになる。それによって、「何を食べていいのか分からない」という状況から抜け出すことができ、また、「食べてはいけないものリスト」からも解放される。

そもそも「何かを食べない」というダイエットの制約は、何よりも精神的な負担が大きい。だから続かない。それに対して本書の食事法は、「食べる」ことを前提としている。なぜなら、ヒトの体がそうできているからだとレヴェクは言う。

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