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ファイザーワクチン「5回」問題はなぜ起きたのか。特殊な注射器なら6回分、米欧では1カ月前に表面化していた
CNNの報道によると、例えば、注射器を作っている会社がイタリアに100本を送ろうとしても、大統領が米国にとどまらせる必要があると判断したならば、そのサプライチェーンを中断させることができると、わかりやすく解説している。
つまり、法律上では、アメリカ大統領は自国民を優先させて、ワクチンや注射器に輸出制限をかけることができるようになったということだ。
ただし、同法の中にある、この「配分(割り当て)」の権限は、1970年代の冷戦時代に使われた時以来、使われたことがないという。一般的には「優先順位付け」の権限によって、政府の契約が優先されるようにしているそうだ。
ベクトン・ディッキンソン社は、ワクチン接種用の注射器を合計10億本以上生産し、そのうち2億8600万本を米国で生産することを約束している。すでに2020年末までに1億5000万本の注射器を米国に納入しており、残りは3月までに配布する計画だという。
それで日本の場合はどうなる
朝日新聞の報道によると、厚労省の担当者は「あくまで総回数(1億4400万回分)で契約を結んでいる。これからファイザーと相談する。減るかどうかは現時点では何とも言えない」としているという。
となると、まずチェックするべきことは、ファイザー社は何瓶、日本に納品するのかということだ。
「5回分」とするなら2880万瓶、「6回分」とするなら2400万瓶となるはずだ。
おそらく6回分の2400万瓶が納入されるのだろう。欧州での前例を見てもそうだし、日本では既に同社から「1瓶につき6回分とれる」と伝えられていて、厚労省は1月にあった自治体向けの説明会でも同様の説明をしていたということなので。
しかし、上述の欧州での経緯を見ていると、ファイザー社も完全に強気にはなれない感じがする。日本側としては「欧州では、6回分の投与の許可と、配送量の減少には、直接の因果関係はないと説明しているではないか」「そんな変更をいきなりされても困る」と、はっきり主張することは可能だろうし、するべきだと思う。
もちろん同社から「6回分」と言われていたのに(いつ言われたのだろう?)、早めの対策を取ることも、素早く抗議をすることもしなかった日本側にも問題はある。でも、100%日本側が悪いとは思えない。
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