北方領土問題を解決する気がないプーチンに、日本はどう向き合うべきか
そして安全保障分野でも、日本から積極的にアイデアを出すべきだ。ロシアが北朝鮮のミサイル開発に手を貸している可能性、そしてロシアが極東に中距離ミサイルを配備する可能性を念頭に、ロシア・北朝鮮・中国・アメリカの間での核削減交渉開始を呼び掛けロシアを牽制する。それは、日本でのイージス・アショア配備に対するロシアの反対を封じる効果も持つ。
このような一見回りくどいやり方は、日本国内では理解が得られにくい。しかしロシアに対する日本の立場、世界における日本のイメージは確実に上がる。訪問前に日本のマスコミに流し、ロシアのマスコミにインタビューあるいは投稿しておけば、ロシア、そして世界の世論にかなりのインパクトを与えるだろう。そうやって、将来の領土問題解決の地盤を養っておくのだ。
<本誌2019年9月3日号掲載>
※9月10日号(9月3日発売)は、「プーチン2020」特集。領土問題で日本をあしらうプーチン。来年に迫った米大統領選にも「アジトプロップ」作戦を仕掛けようとしている。「プーチン永久政権」の次なる標的と世界戦略は? プーチンvs.アメリカの最前線を追う。
2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド
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