米、イラン産石油巡り新たな制裁 中国の貯蔵ターミナルなど対象

4月10日、 トランプ米政権はイランとの直接協議を数日後に控える中、同国の石油取引ネットワークに制裁を科した。写真はトランプ米大統領とルビオ米国務長官。ホワイトハウスで同日撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)
Timothy Gardner Doina Chiacu
[ワシントン 10日 ロイター] - トランプ米政権は10日、イランとの直接協議を数日後に控える中、同国の石油取引ネットワークに制裁を科した。対象には、独立系製油所とパイプラインで結ばれた中国の原油貯蔵ターミナルが含まれる。
ルビオ国務長官は、米国が12日にオマーンでイランとの直接協議を行うと明らかにした。
発表によると、制裁が科されたのは中国浙江省舟山市の島にある原油と石油製品のターミナルを運営しているとされるGuangsha Zhoushan Energy Groupで、このターミナルは故意にイラン産原油の取引を行っているという。
ベッセント財務長官は「米国はイランの石油輸出のあらゆる要素、特にこの取引から利益を得ようとする動きを阻止することに引き続き注力している」と述べた。
法律事務所ヒューズ・ハバード・アンド・リードのパートナーで、元財務省制裁調査官のジェレミー・パナー氏は、イランのような敵対国とのデリケートな交渉を控えている際には新たな制裁措置を一時停止するのが通例だとし、「論理に反する」と指摘した。
財務省はまた、石油輸送に関与したとして、アラブ首長国連邦(UAE)を拠点とするインド国籍の個人とUAEおよびインドの船舶運航会社数社を制裁対象に指定した。