中国・ベトナム協力、鉄道2路線の実現可能性調査盛り込む=文書

4月15日、中国の習近平国家主席(写真左)がベトナム訪問中に調印した両国の協力協定には、鉄道2路線のフィージビリティスタディ(実現可能性調査)を行うことが盛り込まれた。文書の一部をロイターが確認した。写真右はベトナムの最高指導者トー・ラム共産党書記長。ハノイで14日代表撮影(2025年 ロイター)
[ハノイ 15日 ロイター] - 中国の習近平国家主席がベトナム訪問中に調印した両国の協力協定には、鉄道2路線のフィージビリティスタディ(実現可能性調査)を行うことが盛り込まれた。文書の一部をロイターが確認した。
両国は100年以上前にフランスによって建設された2本の鉄道を改良し、両国を直接結ぶ3本目の路線を海岸沿いに開発する計画について長年話し合っている。
ベトナムの最高指導者トー・ラム共産党書記長は14日、3本の鉄道建設は両国間のインフラ協力における「最優先事項」であると述べ、中国に譲許的融資の提供を求めた。
14日付けの2ページの協力文書によると、両国は中国南部・広西チワン族自治区とベトナム首都ハノイを結ぶ鉄道と、深センとハイフォンという港湾都市を結ぶもう一つの新線に関し、中国が995万元(136万ドル)の費用で実現可能性調査を実施することで合意した。
調査は作業を行う業者の選定から12カ月以内に行われることになっているが、選定プロセスを完了させる期限は設けられていない。
広西チワン族自治区の南寧からハノイまではすでに鉄道が走っているが、フランスの植民地時代から続くベトナムの軌間が中国の近代的な高速線路と合わないため、現在、乗客や貨物は国境で列車を乗り換えたり、積み替えたりしなければならない。
ベトナムの北部沿岸と中国の昆明を結ぶ第3の鉄道は今年着工される予定で、ベトナム議会が2月に発表したところによると、ベトナムを通る区間は83億ドルの費用がかかり、一部は中国からの融資でまかなわれる。