ニュース速報
ワールド

赤沢再生相「国益考え対応」、米関税めぐる自民部会 訪米控え

2025年04月15日(火)17時19分

 4月15日、自民党は米国の関税措置に関する総合対策本部を開き、今週から始まる対米交渉について意見交換した。写真は赤沢亮正経済再生相。昨年10月、都内で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Kentaro Sugiyama Takaya Yamaguchi

[東京 15日 ロイター] - 赤沢亮正経済再生相は15日、ベッセント米財務長官との関税交渉に先立ち、自民党の部会で「国難ともいうべき事態。この状況を何としても乗り越えなければならない」と述べた。

党本部で開かれた「米国の関税措置に関する総合対策本部」の冒頭、赤沢再生相は国難を打開すると意欲を示したうえで「日本の国益に何が資するのか、何が最も効果的なのか、考え抜いてしっかり対応していきたい」と語った。小野寺五典政調会長は困難な交渉が予想されるとしたうえで、党が一丸となって政府を支える考えを強調した。

赤沢再生相はベッセント財務長官が「日本は交渉の先頭にいる」との認識を示したことに触れ、これまで自民党が日米貿易協議に取り組み、乗り切ってきた過去があるからだと言及。「だからこそ、米国にも日本はしたたかだ、なかなか侮れない相手だと思われ、ある種の信頼関係もできている」と述べた。

小野寺政調会長は「困難な交渉が予測される」とする一方、「日本の正当な主張を毅然と伝え、実りある外交交渉を展開してほしい」と求めた。「党としても一丸となって政府を支える決意だ」との考えも示した。

党幹部によると、部会では、農業分野は米国が貿易黒字であることも伝えるべきではないかという意見や、交渉を通じ、なお不透明な非関税障壁の見極めが重要との声が出た。

農業輸出の最大の相手国が米国であることから、「これからも輸出できるようにしてほしいという声もあった」という。

赤沢再生相は米関税措置を巡る米財務長官らとの協議のため、16日から訪米する。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ大統領「自身も出席」、日本と関税・軍事支援

ワールド

イランのウラン濃縮の権利は交渉の余地なし=外相

ビジネス

タイ、米国産LNGの輸入拡大を計画 財務相が訪米へ

ワールド

英平等法の「女性」は生物学的女性、最高裁が判断
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気ではない」
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ印がある」説が話題...「インディゴチルドレン?」
  • 4
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 5
    NASAが監視する直径150メートル超えの「潜在的に危険…
  • 6
    【クイズ】世界で2番目に「話者の多い言語」は?
  • 7
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 10
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 1
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 2
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 3
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 4
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 5
    「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になっ…
  • 6
    投資の神様ウォーレン・バフェットが世界株安に勝っ…
  • 7
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 8
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 9
    まもなく日本を襲う「身寄りのない高齢者」の爆発的…
  • 10
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中