イタリア事情斜め読み
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| イタリアのスーパーインフルエンサー
2020年のミラノ・アンブロージョ金賞
毎年ミラノの守護聖人のアンブロジウス(イタリア名:アンブロージョ)の記念日である12月7日はミラノの祝日である。
12月7日は、ミラノ市(コムーネ)に貢献した人に贈られるAmbrogino D'oro(アンブロジーノ・ドーロ)アンブロージョ金賞が授与されれる。賞には金メダルと功績賞状があり、
今年2020年のアンブロージョ金メダルは、キアラ・フェラーニとフェデズが受賞した。最高の栄誉は、コロナウイルスの患者を救うために最前線で戦った末、犠牲になった医師や看護師に授与された。
この金メダルを受賞したイタリアきっての世界的なスーパーインフルエンサーで、実業家としても活躍しているキアラ・フェラーニと一緒に受賞した夫はイタリアを代表する人気ラッパーのフェデズ。
キアラ・フェッラーニは、大学在学中にしていたファッションブログが世界的に大流行し、人気が爆発した。インフルエンサーのもたらす影響やどうしてこんなにも人気なのかと、ハーバード大の研究対象にもなった、正真正銘の元祖ファッションブロガー。
2015年、ビジネス雑誌の「世界を変えている30歳以下の起業家」にも選出されている。
自身の名前をつけた「キアラ・フェラーニ」ファッションブランドを立ち上げ、モデル兼スタイリスト兼プロデゥースも彼女が全て手がけている実業家。今から5年前の学生時代の時点で年収が8億と言われていた。
現在、第二子を妊娠中であることを発表している。
インスタグラムだけでフォロワー数は現在2221万人、その他SNSを合わせると3200万人のフォロワー、実にイタリアの総人口の半分がフォロワーということになる。
そこで、イタリアのコンテ首相がキアラに電話をし、マスクを着用を促し若者達の意識を変えてくれないかとインフルエンサーにマスクの使用の促進をお願いをした。
首相はその後、キアラ・フェラーニを巻き込んで政治利用していると批判を受け炎上したが、それを擁護するように、微生物・ウイルス学者ロベルト・ブリオーニは、ツイッターで1956年、米国のポリオワクチン接種率は0.5%しかなかったが、エルビスプレスリーがテレビの生放送で、ワクチンを摂取したのをきっかけに摂取率が80%以上に跳ね上がった例を出し、コンテ首相を責めるのは間違いだと、反マスク派など対して反論を展開した。
Non criticate Conte perché ha chiesto aiuto a @Fedez e @ChiaraFerragni per promuovere l'uso della mascherina. Nel 1956 la copertura vaccinale USA contro la polio balzò dallo 0,5% a oltre l'80%. Uno dei motivi fu la vaccinazione in diretta televisiva di Elvis Presley, pic.twitter.com/S0uIG1aQuF
-- Roberto Burioni (@RobertoBurioni) October 20, 2020
キアラはインスタライブでマスクを着用してみせ、距離を尊重することの重要性を繰り返しフォロワーの皆に呼びかけた。
キアラとフェデズはロックダウンが始まった春、すぐに慈善プログラムを立ち上げ募金活動を始めた。
その募金をミラノのサンラファエッレ病院にある新しい集中治療室にをベッド調達のためのプロジェクト「ゴー・ファンド・ミー・コロナウイルス」に個人寄付として10万ユーロ(約1180万円)を寄付した。
同時に、クラウドファンディング「Gofoundme(ゴーファンドミー)」上でファンドを募集し、
プラットフォームでたった1日で、世界93か国以上から16万2000の寄付が届き、320万ユーロを調達できたことをS N S上で報告をした。そして、開始から2日目で、18万8000人以上から総額約400万ユーロの寄付を集めた。
著者プロフィール
- ヴィズマーラ恵子
イタリア・ミラノ郊外在住。イタリア抹茶ストアと日本茶舗を経営・代表取締役社長。和⇄伊語逐次通訳・翻訳・コーディネータガイド。福岡県出身。中学校美術科教師を経て2000年に渡伊。フィレンツェ留学後ミラノに移住。イタリアの最新ニュースを斜め読みし、在住邦人の目線で現地から生の声を綴る。
Twitter:@vismoglie