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イタリア事情斜め読み

ヴィズマーラ恵子|イタリア

イタリア男は本当によくナンパをするのか?美容整形事情

薄毛の男の頭皮にビタミンを注入する美容師のクローズアップ Oleksandra Polishchuk-iStock

| イタリア男は本当によくナンパをするのか?

結論から言うと、真面目な人は誰かれ構わず、女性を道端で口説くなんてしない。ナンパは絶対にしない

積極的な肉食系男子であろうが、イケメンであろうが、まともなイタリア人男性はナンパはしないのだ。

特に高学歴・高収入・高いステイタス・顔面偏差値も高いというようなハイスペックな男性は、通りすがりの女性をナンパする必要はなく、女性から勝手に寄ってくるので、一生涯ナンパなんてしないだろう。

イタリアで男性に声をされたという人はいるかもしれないが、イタリアに存在している男性が全てイタリア人だとは限らない。実際には、観光客の女性相手にパキスタン人やモロッコ人やアルバニア人なんかがよくナンパしているのをよく見かける。立ち止まり、片言の英語でナンパされている。ターゲットにされやすいのは、団体ツアーで来ている2人組の若いアジア人女性達である。

困った顔をしながらも、満更悪くなさそうなニコニコとした顔して、立ち止まり、ナンパ男性の話を聞いてあげているのは、大抵アジア人女性観光客だ。お友達とお互い顔を見合わせて何を納得して確認し合っているのかは謎だが、そのままナンパしてきた男性に着いて行く若い女性達を最後の晩餐のあるサンタマリア・デッレグラツィエ教会のある広場で何度か見かけた。

広場に待機している男性達は、ほぼイタリア人以外の外国人なのだけど、観光客にイタリア人かアルバニア人かモロッコ人かを見分ける事は難しい。その逆で、欧米人が日本人か韓国人か中国人かを見分けるのが難しいのと同じ事だ。

ナンパの手口で、イタリア人男性だと偽る外国人移民の男性らもいる。

道端で声をかけられて、百害あって一理無しなので、悪い事は言わない。そういうデリカシーがなく礼儀もない、無作法な男性の声かけには応じず、無視するに限ると強くお勧めする。

「挨拶程度」のコミュニケーションでする声がけをナンパだと過敏になって捉えるアジア人女性が「イタリア男の口説き述」などといって、ステレオタイプでカサノバ伊達男のイメージを作り上げているが、もうそのチャラいキャラ設定をいい加減にやめないだろうか。

イタリアで暮らしていると、日常的に見知らぬイタリア人男性から話しかけれらる事は多い。

今トラブルにあっている事や悩み事など、プライバートな話題をペラペラと私に話してくる。話を一通り聞いてもらったら「チャオー」と言って、去っていく。お互い名前は知らないし、初対面である。私はいったい何を聞かされていたんだ「そんなん知らんけど」という内容ばかりだ。程良い相槌の打ち方なら、この長いイタリア生活で身につけた。

「ダ、ヴェッロ!?(本当に!マジで)」

「アップント(そうよね、まさに!)」

「アッスルダ(バカげてるわね)」

「ア・シィ?(へぇ、そうなんだ)」

「アイファットベーネ(あなたはよくやったわ)」

「アイ・ラジョーネ(あなたの言う通り、あなたが正しいわ)」といった感じである。

ちょいちょい会話の途中に挟んであげると、イタリア人のトークは益々ヒートアップしていく。ちなみに、長い話しにはオチはない。イタリア人は、ただ単に、誰かに話を聞いて欲しいのだ。こういう事は、イタリアでは日常茶飯事のことなので、この種の類をナンパとは言わない。

美容整形で見た目を良くしたいと思う人は、自身の外見のコンプレックスを克服し、自己のメンタルの充実が目的である人が多い。イタリアではモテたいからという目的では、美容整形に投資する人は少ないと感じる。

| イタリアでも「自撮り」完璧な映えを目指す美容整形手術

イタリアの整形・再建・美容外科学会(SICPRE)によると、それらはここ近年15%増加しているという。また、30歳未満の男性と女性に多いこともわかった。

イタリア人はどこを整形するのか?低コストのリスクは?

イタリア美容医学会によると、今日の18歳から29歳のイタリア人女性は、完璧な自撮りを求めていて収入の40%以上は化粧品施術費用など美容関係にかけていて、イタリアの10代の半数弱が外見を改善するために美容整形に頼り、3分の1は形成外科医にかかり整形をしたという。

完璧な自撮りを求めて

多くの人は、画像加工や修正フィルターを使用することなく、理想的な自画像に変更することを求めている。鼻やまぶたをイジルのが最も一般的だが、イタリア人には特に、シワ取りとボツリヌスの注射が大きな需要がある。

仮想の歪みを直す

残念ながら、近距離で撮る写真では顔の特徴が歪んでいるため、自撮りで完璧な鼻を作りたい人が多いという。

ニュージャージー州のラトガース大学による研究では、鼻の付け根は、通常の距離からの写真よりもセルフタイマーで撮ると30%広く見え、鼻の先端は7%広くなっているという。

豊胸手術

多くの女性が気にする社交写真のメインとなるのが完璧な乳房であり、外科医へのリクエストの中でいちばん最初のものが豊胸手術だという。たとえば、米国では、豊胸手術は脂肪吸引術をはるかに超えている。ただし、豊胸手術の費用はかなり高額な手術費用がかかるため、低コストで手術をできるというところがより多くある分野の1つでもある。

この慣行に準拠した手術にかかる平均費用は7,000ユーロ(約885千円)からで、偽の専門家が実施する手術はその半額でできることを謳い文句で販売している。

| 低コストでする美容整形のリスク

低価格の手術は、安全要件を満たさない手術で、経験の浅い医師の手で、トルコ、チュニジア、またはアルバニアの診療所で格安価格で美容整形が行えるコースがあり、かなりハイリスクを伴う。

言うまでもなく低い品質で施行されているし、これらの外国では健康規制に関係なく、全身麻酔が許可されていない外科手術も介入する。または患者の健康を脅かす適切な術前のカウンセリングやリスク説明、および術後のアフターケアーもしない。経験の浅い医師が担当をする。深刻な損傷が残る可能性が高い。

柔らかい胸を手に入れたい場合、より侵襲性の低い代替手段として勧められているのは、自身の脂肪組織を使用してサイズを増加させる脂肪充填による豊胸手術で、組織は幹または多血小板血漿で富化することもできるため、脂肪の生着が69%増加し、ゆっくりと再吸収されていく。結果、再吸収が遅くなり、長期的にも良好な結果が得られる(脂肪組織の一部が挿入されて体積が増加する仕組み)を推している。

イタリア人男性と髪

SNSの投稿に最高の1枚をプロフィール写真にしたいのは男性も同じで、女性の大多数はまずは見た目重視。

やはりみてくれの良いイケメン男性が好みなのである。

この場合、イタリア人男性が最も気にしている点が脱毛であり、その解決策を求める美容相談が最も多く、増毛手術の需要がある。ヨーロッパ人の中で脱毛症を最も恐れているのがイタリア人であるという。

| 禿はハゲのまま、堂々とハゲ散らかすのがイタリア流、本場の伊達男。

自分のありのままの姿を愛するイタリア人、髪の色は変えない、白髪染めや他のカラーには染めない、パーマなどもかけない、生まれたままのオリジナルの髪の色と髪質をキープするのがイタリア人男性である。

たとえ老化と共に髪を失い、この世に生まれた時のヘアーの原型に近づいていこうと、現実を受け止めて自然の成り行きに任せる。それがM字タイプ、O字タイプ、U字タイプでどのように進行しようと、それはそれで潔く、前進あるのみのハゲ上等!それもセクシーだ!ありのままの俺、最高というのがイタリア人男性である。

それでいい、今までは。それが「正しい」とされていたが、時代は変わってきた。

女性が男性に対してする評価の対象と美意識が変わってきているのだろうか、それに伴い、男性が薄毛を気にして脱毛治療や増毛・移植手術に目を向けるようになってきたという。

ここでも、低コストによるあまり効果的ではない増毛ソリューションが存在する。移植前に提案された多くの脱毛の治療法は、確かな科学的根拠も評価に基づくものなどほとんどない。

「毛の密度を約30%増加させることが証明されている1つの方法は、マイクロバイオプシーから採取した毛包幹細胞を使用し、毛球の細胞マイクログラフトとして分離して再注入すること。ただし、オプションを選択する前に、有効性の証拠があるかどうかを評価すること。」

これが今の薄毛に悩むイタリア男子へのオススメなのだという。

821日にあったUEFAヨーロッパリーグ(EL)決勝 セビージャVSインテル戦、1-1で迎えた前半16分にインテルの選手があげたパスにセビージャのDFの手があたり、ハンドと見れるが、主審はペナルティーをとらずインテルにPKのチャンスも与えなかった。それに激昂したインテルチームは審判に猛抗議をしたが認められず、ますますヒートアップ。

コンテ監督、激怒。

そこへ、セビージャのアルゼンチン代表MFエベル・バネガ選手が現れ、禁断のコンテの「カツラ」いじりを始めた。

「カツラなんだろ?」というようなジェスチャーで頭の部分を擦って挑発をしたシーンもあり、話題となった。イタリアでもカツラをしている事は隠しておきたいコンプレックスであり恥部であるようだ。また、それを指摘したりおちょくったりするのは、こちらでもタブーなのである。

 

Profile

著者プロフィール
ヴィズマーラ恵子

イタリア・ミラノ郊外在住。イタリア抹茶ストアと日本茶舗を経営・代表取締役社長。和⇄伊語逐次通訳・翻訳・コーディネータガイド。福岡県出身。中学校美術科教師を経て2000年に渡伊。フィレンツェ留学後ミラノに移住。イタリアの最新ニュースを斜め読みし、在住邦人の目線で現地から生の声を綴る。
Twitter:@vismoglie

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