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ドイツの街角から

シュピッツナーゲル典子|ドイツ

66歳で10人目の子供を出産、わずか3週間で職場復帰! 驚きのニュースに反響

人生は挑戦! でも、それが普通のこと

しかし、仕事を終えて帰宅すれば、彼女を待っているのは8人の子どもたち(2人はすでに自立) 。「7人でも8人でも、私の生活に大きな違いはありません。人生は挑戦ですが、それが私にとっては普通のことなのです」と話す。 

ヒルデブラントさんは現在、元CDU議員の夫(59歳)とともにベルリン・ツェーレンドルフに新居を構え、500箱にも及ぶ引っ越し荷物の整理を終えたところ。新居では子どもたち一人ひとりに部屋が用意される予定だが、「今のところ、これ以上子どもを増やす予定はありません」と笑う。

10人の子どもの母である彼女は、66歳にして家庭とキャリアの両立を現実的かつ無理なくこなしているように見える。唯一欠けているのは「睡眠」だという。

「誰でもそうですが、私にも8時間の睡眠が必要です。でも、生後3週間の赤ちゃんは、そんな要求を聞いてくれませんからね。一度に8時間眠れるわけではないんです」と苦笑いを浮かべる。

「自然妊娠」 高齢出産の背景

一般的に、40歳を過ぎると自然妊娠の確率は急激に下がり、一桁台になると言われている。だが、ヒルデブラントさんは『ビルト紙の取材に対し、「生殖医療のサポートは受けていません。自然に妊娠しました」と語った。

さらに彼女は、「毎日1時間の水泳と2時間のウォーキングを欠かしません。喫煙も飲酒もしませんし、避妊ピルを服用したこともありません。健康的な食生活を意識しています」と述べている。

なお、メディアに対しては、プライバシーを理由にこれ以上のコメントを控えている。

館長としても長年にわたり文化と歴史の発信に尽力してきたヒルデブラントさんは、仕事と家庭の両立においても多くの人々のロールモデルとなっている。

高齢出産に対する注目が高まる中、ヒルデブラントさんの行動は様々な議論を呼ぶと同時に、「人生をどう生きるか」という問いに新たな示唆を与えてくれるのではないだろうか。

 

Profile

著者プロフィール
シュピッツナーゲル典子

ドイツ在住。国際ジャーナリスト協会会員。執筆テーマはビジネス、社会問題、医療、書籍業界、観光など。市場調査やコーディネートガイドとしても活動中。欧州住まいは人生の半分以上になった。夫の海外派遣で4年間家族と滞在したチェコ・プラハでは、コンサートとオベラに明け暮れた。長年ドイツ社会にどっぷり浸かっているためか、ドイツ人の視点で日本を観察しがち。一市民としての目線で見える日常をお伝えします。

Twitter: @spnoriko

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