ドイツの街角から
ドイツ・2020年の年収ランキング1位は医師 コロナ禍や地域により格差も
1.医師(勤務医・医局長と開業医) 196,251ユーロ (2551万円)
2.医師(勤務医・医長) 121,748ユーロ (1582万円)
3.販売部長・物流部長 96,868ユーロ (1259万円)
4.投資販売部長 90,661ユーロ (1179万円)
5.IT技術専門職 88,610ユーロ (1152万円)
州別年収ランキング
ドイツの連邦州は16あります。その中で首都ベルリンとハンブルクは、それぞれ単独で州としての行政権を有しています。東西ドイツの統一から30年以上過ぎたものの、旧東西の賃金格差はいまだにあるようです。下記ランキングトップ5は旧西側の州です。
14位から16位は旧東側の州が占めました。14位ブランデンブルク州35,077ユーロ(456万円)、15位ザクセン・アンハルト州34,784ユーロ(452万円)、16位メッケンブルク・フォルポメン州は33,690ユーロ(438万円)。規模の大きな企業が少ない、観光業が大きな収入源、生活者の少ない地域や年金生活者が多い地域なども低年収に繋がっているようです。
一方で、管理職の年収では州別ランキングとは少し異なります。1位はヘッセン州の100,378ユーロ((1305万円)、2位はバイエルン州98,182ユーロ((1276万円)。16位(最下位)は旧東側メクレンブルク・フォアポンメルン州76,284ユーロ(992万円)でした。
1.バーデン・ヴュルテンベルク州 46,620ユーロ (606万円)
2.ヘッセン州 46,329ユーロ (602万円)
3.ハンブルク 45,571ユーロ (592万円)
4.バイエルン州 45,124ユーロ ((587万円)
5.ノルトライン・ウェストファレン州 43,829ユーロ (570万円)
州都別年収ランキング
州都別でランキング1位のシュトゥットガルトは、メルセデスベンツやポルシェが本社を構えており、自動車産業が盛んな大都市。近郊にはエンジニアリングテクノロジー企業のボッシュ本社もあり、これらの企業は同州の経済を牽引しています。
最下位のシュウェリン(メクレンブルク・フォアポンメルン州)は、34,500ユーロ(449万円)。上位との年収の差は大きいものの、ここでも生活環境や生活レベルの違いがあり、お金があれば幸せだとは限りません。幸福とはお金で買うものでなく自分の気持ち次第だからです。
1.シュトゥットガルト(バーデン・ヴュルテンベルク州) 54,012ユーロ ((702万円)
2.ミュンヘン(バイエルン州) 53,662ユーロ(698万円)
3.デュッセルドルフ(ノルトライン・ウェストファレン州) 50,626ユーロ(658万円)
4.ウィースバーデン(ヘッセン州) 49,611ユーロ (645万円)
5.ハンブルク 45,571ユーロ (592万円)
満足という名の贅沢
著者プロフィール
- シュピッツナーゲル典子
ドイツ在住。国際ジャーナリスト協会会員。執筆テーマはビジネス、社会問題、医療、書籍業界、観光など。市場調査やコーディネートガイドとしても活動中。欧州住まいは人生の半分以上になった。夫の海外派遣で4年間家族と滞在したチェコ・プラハでは、コンサートとオベラに明け暮れた。長年ドイツ社会にどっぷり浸かっているためか、ドイツ人の視点で日本を観察しがち。一市民としての目線で見える日常をお伝えします。
Twitter: @spnoriko