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セックスは命懸け、タフガイは生き残らない......ホラー映画5つの「お約束」

Elements of Terror

2019年10月15日(火)17時05分
マリア・ブルタジオ

COURTESY OF FX

<『アメホラ』最新シーズンの幕開けを祝して 80年代殺人鬼ホラー映画の「法則」を振り返る>

ファンにとってはすっかり常識だが、ホラー映画には定番と呼べるほどのルールがいくつかある。そういうお決まりのルールを観客に改めて思い起こさせるのが、製作サイドの基本スタイルにさえなっている。狙いとするのは、そうした「お約束」に突っ込みを入れること、あるいは予想を裏切ること、もしくはその両方だ。

例えばウェス・クレーブン監督の大ヒットホラーシリーズ 『スクリーム』では、毎回そうした「お約束」を自嘲するかのようなシーンが登場。ホラー映画オタクの青年が「ホラー映画の法則」について解説するのだ 。

1996年の第1作では、ホラー映画で死なないためのルー ルが3つ紹介された。第1に、決してセックスをしてはいけない。第2に、アルコールやドラッグには手を出してはいけない。そして第3に、絶対に、絶対に、「すぐに戻る」と言ってはいけない。

キャンプ場の惨劇とは?

FX(FOXテレビ傘下のケーブルテレビ局)制作のドラマ 『アメリカン・ホラー・ストーリー』は、ブラッド・ファルチャックとライアン・マーフィーが企画・制作を手掛ける大人気ホラーシリーズ。その第9シーズンの放送がアメリカで9月18日からスタートした 。

最新シーズンのタイトルは 『アメリカン・ホラー・ストーリーズ1984』。登場人物の誰かがホラー映画の3つのルールのいずれかを破るかどうかは、見てのお楽しみだ。それでもタイトルどおり、80年代にはやったティーンエージャーを主役にしたスラッシャー(殺人鬼)ホラーの古典作品へのオマージュ に満ちた作品になるとみて、まず違いないだろう。

『アメホラ』は各シーズンが10話ほどで 完結するミニシリーズになっていて、シーズンごとにテーマ も変わり、同じ俳優でも違う役を演じる。前シーズンまてではジェシカ・ラング、レディー・ガガ、アンジェラ・バセット、キャシー・ベイツ、サラ・ポールソンなどが出演。幽霊屋敷、精神科病棟、魔女団、呪われたホテルなど、 いわくつきの場所が舞台となっていた。

今回の舞台はサマーキャンプ 。コディ・ファーン、エマ・ロバーツ、ビリー・ロードといったおなじみの出演者も、これまでとは違った役どころだ。

1984年夏。サマーキャンプに向かう若者グループが乗ったバンが、途中でハイキング中の男性を誤ってはねてしまう。若者たちは男性の手当てをしようとキャンプ場「レッドウッド・サマーキャンプ」に連れていく。ところが、キャンプ場に到着した彼らに衝撃の事実が明かされる。実はそこは、14年前に起きた凄惨な事件の舞台だったのだ。

やがて若者たちは、14年前にレッドウッドで惨劇を引き起こした殺人鬼ミスター・ジングルスが、収容先の精神科病院から脱走したことを知る。殺人鬼は自分が始めたことにけりをつけるため、レッドウッドに舞い戻ってくるかもしれない。あるいは、彼以外にも殺人鬼がいるのかも......。

この先どんな展開が待ち受けているにせよ、『1984』に 登場するティーンエージャーが気を付けなくてはならないホラー映画の「お約束」がある。次のページで紹介するのは、それらのお約束を有名にしたホラー作品も含めた過去の名作だ 。

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