里山の環境と暮らしを守る...海外からも高く評価されるSATOYAMA EXPERIENCEツアーの魅力
国際認証団体Travelifeに認められた取り組み
近年の急速なライフスタイルや社会構造の変化に加え、高齢化の進行もあって、里山での持続可能な暮らしは日本各地で失われつつある。そうしたなかでSATOYAMA EXPERIENCEは、「自然にあるものからモノを作り、使い終えたら土に返すという、持続可能な暮らしをより広く知ってもらうことで、サステナブルな生活への共感をゲストに広げることができると考えています」と、美ら地球の秋田一輝氏は話す。
さらには地元に対しても、「ツーリズムによる利益を地域に還元することと、地域の暮らしが外から評価されることにより、自分たちの暮らしを未来に継承していこうという意識が地元住民の間で高まることを目指しています」という。
こうした取り組みが評価され、同社は今年、ツアー事業者や旅行会社を対象に持続可能性について審査を行う国際認証団体Travelifeから、地方部初の「Travelifeパートナーレベル」を取得した。その基準は、環境、生物多様性、人権、労働関係など、ISO26000の企業の社会的責任に関するテーマをカバーしており、そこで認められたことは「弊社のサステナビリティと企業の社会的責任に関する長期的な取り組みが評価されたと認識しています」と秋田氏は話す。
古くから受け継がれてきた暮らしを守ることで、それが国内外から人々を集める観光資源となり、それによって地域経済がうるおい、里山の暮らしを守ろうという地元住民の意識が高まる──。SATOYAMA EXPERIENCEが生み出しているこの好循環こそ、地域社会の持続可能性を大いに高めていると言えるだろう。

アマゾンに飛びます
2025年4月15日号(4月8日発売)は「トランプ関税大戦争」特集。同盟国も敵対国もお構いなし。トランプ版「ガイアツ」は世界恐慌を招くのか?
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら