米・ベトナム、貿易協定交渉開始で合意 非関税障壁など協議へ

ベトナム政府は10日、米国と貿易協定交渉を開始することで合意したと発表した。写真はグレア米通商代表部(USTR)代表。4月8日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Kevin Mohatt)
[ハノイ 10日 ロイター] - ベトナム政府は10日、米国と貿易協定交渉を開始することで合意したと発表した。
トランプ米大統領は9日、貿易相手国に対する相互関税について、国・地域ごとに設定した上乗せ部分を90日間停止すると発表。ベトナムには当初、46%の関税が課されていた。
ベトナムのホー・ドゥック・フォック副首相がワシントンでグリア米通商代表と会談した後、両国が可能な限り多くの非関税障壁の撤廃を検討すると発表した。
グリア氏はXへの投稿で、フォック氏との話し合いは「2国間関係における相互貿易と膨大な経済的機会」に及んだと説明。「トランプ政権は貿易障壁に対処し、大統領の『米国第一の通商政策』を推進するため、貿易相手国との協議を続けていく」と付け加えた。
欧米企業の主要な製造拠点であるベトナムは昨年、最大の輸出市場である米国に対して1230億ドル以上の貿易黒字を計上した。
ベトナムは声明で、米投資家によるベトナム投資も促進するとし、貿易詐欺との闘いも強化すると述べた。
これとは別に、ベトナムの航空会社2社は10日、事業拡大資金調達に向けた米金融会社との取引を発表。ベトジェットは投資ファンドのKKRのパートナーであるAVエアーファイナンスと3億ドルの契約を結び、ベトナム航空はシティバンクと5億6000万ドル超相当の契約を結んだ。