最新記事

仕事

自由で楽しそうだけど...「ライター」って実際、どれくらい稼げるの?

2021年12月8日(水)19時13分
佐藤友美
リモートワーク

DragonImages-iStock

<副業ブームやコロナ禍での収入源もあって人気が高まっているライターという職業。現役の人気ライターが、お金にまつわるリアルを解説する>

ライター講座が大盛況だ。「宣伝会議」のような老舗が主催する講座だけではなく、出版社、さらには作家やライターなどの個人が運営する講座が続々立ち上がっている。ある職業検索サイトでは、「ライター」の検索回数が、全ての職業の中で一番多いそうだ。

こうした背景にあるのは、ライターを本業として独立したいというニーズだけではない。副業解禁の流れにのって在宅で稼ぎたい人や、コロナ禍での減収を補うためにライター業を始めたい人が急増したと考えられる。

しかし、文章の書きかたを学べても、実際にライターになったとき、どんな生活が待っているのか。食べていけるほど稼げるのか。その実態を知れる講座や情報は少ない。ライター歴21年の佐藤友美さんは、異業種から転身して以来、いちども仕事が途切れない売れっ子だ。新刊『書く仕事がしたい』(CCCメディアハウス)には、ライターという仕事のリアル、生計を立てていく術を書いた。その内容を2回にわたって紹介する。前編はライター業の収入について、佐藤さんに聞いた。

書く仕事がしたい
 著者:佐藤友美
 出版社:CCCメディアハウス
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

数字で知りたい、ライターはいくら稼げるのか

生々しい話ですが、でもみんな知りたいと思うので、話します。お金のこと。ライターは、本当に稼げるのでしょうか。

まず、大変残念なお知らせですが、私がライターになった21年前から、原稿料はデフレの一途をたどっています。とくにファッション誌のページ単価などは、ライター1年目が一番高かったように感じます。

また、原稿料は、時代にもよるし、媒体にもよるし、同じ媒体でも執筆者によって差がある場合もあります。それでも、みなさんざくっとした目安を知りたいでしょうから、書いておきますね。

それと、原稿料だけをお伝えしても、その原稿を書くのにどれくらい時間がかかるのかがわからないと、この仕事で食べていけるのかがイメージしにくいかもしれません。ですので、原稿にかかる時間の目安も書き出しました。

お金も時間も、平均は出しにくいので、あくまで私と私の周りのライターさんたちから聞いた例だと思って読み流してください。

雑誌のページ単価はデフレの一途――ファッション誌の原稿料

雑誌、とくにファッション誌に関して言うと、ページ単価が決まっているところがほとんどです。私が仕事をしてきた編集部は、だいたい1.5万〜2.5万円/ページくらいの間でした。ベテランか新人かでページ単価が違う編集部はほとんどなくて、基本、一律のお値段というところばかりでした。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正

ワールド

イスラエル政府、ガザ停戦合意を正式承認 19日発効

ビジネス

米国株式市場=反発、トランプ氏就任控え 半導体株が

ワールド

ロシア・イラン大統領、戦略条約締結 20年協定で防
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 2
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさかの密航者」をCAが撮影...追い出すまでの攻防にSNS爆笑
  • 3
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 4
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 5
    感染症に強い食事法とは?...食物繊維と腸の関係が明…
  • 6
    フランス、ドイツ、韓国、イギリス......世界の政治…
  • 7
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部…
  • 8
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 9
    「ウクライナに残りたい...」捕虜となった北朝鮮兵が…
  • 10
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 5
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 6
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 7
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 10
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中