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スター・ウォーズ

「ミレニアム・ファルコン」を作った日本人、「地道」に進んだ成功への道

2021年10月12日(火)18時47分
flier編集部

── 将来的に映画のプロダクションにもご関心があるとうかがいました。

そうですね。いつかは手が震えて、モデリングができなくなる時が来ると思っていまして、ただそうなっても、やはり映画の仕事に携わっていきたいと思っています。

その場合はまたゼロから、映画学校に通い直して再挑戦ですね。

── 素晴らしい気力、精神力ですね。あらためて、夢に向かって一歩を踏み出そうとする方、本書の読者にメッセージをお願いします。

まずは夢を見つけることが大切です。今、夢がある人は持ち続けること、そしてとにかく行動すること。行動し、少しずつでも努力を積み重ねていくと、いつの間にか思いもよらぬ巡り合わせが運を引っ張って来ることがあります。

人生は短いとも言われますが、私は長いという見方もできると思っています。

3~5年くらい、回り道でもいいので、とにかくやってみるということが大事だと思います。

それと、私がCGモデラーになれたのは、日本と違い、年齢にかかわらず再チャレンジやジョブチェンジがしやすい米国に居たという条件も大きかったですね。ただ、日本においても、インターネットの発達により、昔に比べると格段に情報が得やすく、チャレンジをしやすい環境が整っていると思います。

いくつになっても夢を追い掛けられる、そんな社会であってほしいですね。

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Masataka Narita


成田昌隆(なりた まさたか)

ルーカスフィルム/ILM シニアCGモデラー。1963年生まれ、愛知県出身。名古屋大学工学部を卒業後、NECを経て日興證券へ転職。'93年から米国赴任。会社勤めのかたわらCGの独学を始め、米VFX業界への転身を決意し退職。専門学校を経て2009年、46歳にしてハリウッドのVFX業界にプロデビュー。メソッドスタジオにて『タイタンの逆襲』のモデリングスーパーバイザー、デジタルドメインにて『アイアンマン3』のリードモデラーなどを経て現職。『スター・ウォーズ』エピソード7-9ではミレニアム・ファルコンやスター・デストロイヤーなどのCGモデリングを担当。

flier編集部

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