英中銀、6億ポンド規模の長期債入札を延期 市場の混乱で

イングランド銀行(英中央銀行)は10日、14日に予定していた6億ポンド(7億7400万ドル)規模の長期国債の入札を延期すると発表した。写真はロンドンの英中銀前で3月撮影(2025年 ロイター/Carlos Jasso)
David Milliken
[ロンドン 10日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は10日、14日に予定していた6億ポンド(7億7400万ドル)規模の長期国債の入札を延期すると発表した。最近の市場の変動を理由に挙げた。
中銀のブリーデン副総裁は、入札延期は予防的措置であり、金融政策の方向性や中銀の広範な資産売却に関するシグナルとして解釈されるべきではないと述べた。
英30年物国債利回りは9日、トランプ米政権の相互関税が発動されたことを受け、1998年以来の高水準を記録。価格は1日としての下げ幅が2022年10月以来の大きさだった。
その後、トランプ氏は相互関税の多くを一時的に凍結すると発表したため、英国債価格は下げの大半を取り戻した。
中銀は、償還期間が20年を超える英国債の入札を翌四半期まで延期すると発表した。その代わり、14日に7億5000万ポンド規模の期間3年から7年の国債入札を実施する。
中銀は、入札は金融市場の機能を混乱させないように、適切な市場環境下でのみ実施されると説明した。