コラム

良いリーダーはどんな行動をとっているか/consumed by(で頭がいっぱいになる)

2017年07月18日(火)16時40分

www.ted.comより

【今週のTED Talk動画】
What it takes to be a great leader
https://www.ted.com/talks/roselinde_torres_what_it_takes_to_be_a_great...

登壇者:ロザリンデ・トーレス

リーダーシップの専門家であるロザリンデ・トーレス氏は、1年間休業して世界中を飛び回り、素晴らしいリーダーは果たして一体どのような行動をとっているのかを研究した。このTEDトークでは、彼女がそこから学んだことが紹介されている。

トーレス氏によれば、良いリーダーというのは、自社のビジネスモデルあるいは自分の人生における次の変化を予測するために、まず自分の周囲から多くの情報を集めようとする。速いスピードで変化を遂げる現代に必要とされる、重要な姿勢だ。

そして、自分の周りにできるだけ多様な人材を集め、彼らから学ぼうとする姿勢も良いリーダーの特徴であるそうだ。というのは、自分と似たような人で周りを固めると、刺激が不十分になると彼らは考えるからだ。

そして良いリーダーというのは、今まで採ってきた方法を単にそのまま続けるのではなく、リスクをとって新しいことに挑戦するのを厭わない。そうすることによって飛躍が達成されるからだという。

トーレス氏によると、21世紀の素晴らしいリーダーたちは、こうした行動を取って自分を磨いているそうだ。そのため、これはリーダーになりたい人にとっては、ヒントの多いTEDトークだと言える。

【参考記事】女性はなぜ「リスクを取る勇気」がないのか/gravitate towards(引き寄せられる)

キーフレーズ解説

consumed by
~で頭がいっぱいになる
(動画3:12より)

consumed byの文字通りの意味は「~によって消耗される」。例えば、The forest was consumed by the fire.(森は火事によって消滅された)となります。しかしながら、このTEDトークでは比喩的な意味で使われており、ここでは「~で頭がいっぱいになる」や「~で夢中になる」という意味を表します。

このTEDトークでは、トーレス氏がリーダーシップに関する質問でwas so consumed by(~であまりにも頭がいっぱいになった)結果、それをフルタイムで研究するために休業した、という使われ方をしています。

ここでいくつかこの表現を用いた例を紹介します:

●After cheating on the test, he was consumed by guilt.
(試験でカンニングした後、彼は罪悪感で頭がいっぱいになった)

●She sat crying on the sofa, consumed by grief.
(彼女は泣きながらソファーに座り、悲しみでいっぱいになっていた)

●He was so consumed by his work that he forgot to eat.
(彼はあまりにも仕事に夢中になるあまり、食べることを忘れていた)

【参考記事】良い人生とは何か、ハーバード75年間の研究の成果/wildest dreams(無謀な夢)

プロフィール

ロッシェル・カップ

Rochelle Kopp 異文化コミュニケ−ション、グローバル人材育成、そして人事管理を専門とする経営コンサルタント。日本の多国籍企業の海外進出や海外企業の日本拠点をサポートするジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社の創立者兼社長。イェ−ル大学歴史学部卒業、シガゴ大学経営大学院修了(MBA)。『シリコンバレーの英語――スタートアップ天国のしくみ』(IBC出版)、『日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?』(クロスメディア・パブリッシング)、『反省しないアメリカ人をあつかう方法34』(アルク)など著書多数。最新刊は『日本企業がシリコンバレーのスピードを身につける方法』(共著、クロスメディア・パブリッシング)。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

「安保の状況根底から変わること危惧」と石破首相、韓

ビジネス

欧州経済、今後数カ月で鈍化へ 貿易への脅威も増大=

ビジネス

VWブルーメCEO、労使交渉で危機感訴え 労働者側

ワールド

プーチン氏、外貨準備の必要性を疑問視 ビットコイン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦
特集:サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦
2024年12月10日号(12/ 3発売)

地域から地球を救う11のチャレンジと、JO1のメンバーが語る「環境のためできること」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康体の40代男性が突然「心筋梗塞」に...マラソンや筋トレなどハードトレーニングをする人が「陥るワナ」とは
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    【クイズ】核戦争が起きたときに世界で1番「飢えない国」はどこ?
  • 4
    韓国ユン大統領、突然の戒厳令発表 国会が解除要求…
  • 5
    NewJeansの契約解除はミン・ヒジンの指示? 投資説な…
  • 6
    BMI改善も可能? リンゴ酢の潜在力を示す研究結果
  • 7
    肌を若く保つコツはありますか?...和田秀樹医師に聞…
  • 8
    混乱続く兵庫県知事選、結局SNSが「真実」を映したの…
  • 9
    ついに刑事告発された、斎藤知事のPR会社は「クロ」…
  • 10
    JO1が表紙を飾る『ニューズウィーク日本版12月10日号…
  • 1
    BMI改善も可能? リンゴ酢の潜在力を示す研究結果
  • 2
    エリザベス女王はメーガン妃を本当はどう思っていたのか?
  • 3
    健康体の40代男性が突然「心筋梗塞」に...マラソンや筋トレなどハードトレーニングをする人が「陥るワナ」とは
  • 4
    ウクライナ前線での試験運用にも成功、戦争を変える…
  • 5
    メーガン妃の支持率がさらに低下...「イギリス王室で…
  • 6
    NewJeansの契約解除はミン・ヒジンの指示? 投資説な…
  • 7
    「時間制限食(TRE)」で脂肪はラクに落ちる...血糖…
  • 8
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 9
    エスカレートする核トーク、米主要都市に落ちた場合…
  • 10
    バルト海の海底ケーブルは海底に下ろした錨を引きず…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 10
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story