- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 「ケネディの匂い」がしないバイデン大統領
「ケネディの匂い」がしないバイデン大統領
ケネディのキャラクターということでは、民主党支持者にとって一つのシンボルとなっているのは、ホワイトハウスに残っている公式肖像画です。ジャクリーヌ夫人が故ケネディを「考える人」というイメージで残したいとして選んだそうですが、アメリカの肖像画には珍しくここでのケネディは腕を組んでうつむいています。その「考える人」というイメージが、国難に際して沈思黙考するリーダーという一種のスタイルになっていたわけです。
ですがバイデン大統領は、おそらく危機に当たっては沈思黙考するのではなく、ブレーンや場合によっては野党政治家も含めて衆知を集めようとするタイプであり、「考えるケネディ」とは正反対ということが言えると思います。
3つ目は、時の流れです。JFKの伝説は、もうすぐ没後60年という現在では、かなり薄くなっています。ケネディ家に連なる政治家も、長く政界で活躍していたJFKの弟エドワードが他界した後はすっかり存在感が薄くなっています。時の大統領を、ケネディのカリスマと比較すること自体が、もう過去のものとなっているのかもしれません。

アマゾンに飛びます
2025年2月25日号(2月18日発売)は「ウクライナが停戦する日」特集。プーチンとゼレンスキーがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争は本当に終わるのか
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
ニューヨーク市長をめぐる裏切りのドラマがリアルタイムで進行中 2025.02.19
トランプの政策に日本の現状を重ねて共感するのは、とんだお門違い 2025.02.12
石破首相は日米首脳会談でガザ難民受け入れ問題をスルーするべき 2025.02.06
「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由 2025.01.29
驚きの大統領就任演説、インフレ退治を約束したトランプ 2025.01.22
ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険 2025.01.15
日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で勝負すればいい 2025.01.08