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「EV後進国」日本の潮目を変えた新型軽EV 地方で売れる理由は?
三菱と日産によると、目標販売台数を大きく越えているという。三菱eKクロスEVは5月20日から7月5日の間で4609台を受注(月販売目標台数は860台)、日産サクラは発表から3週間で約1万1000台と前例のない受注数となっている。埼玉、千葉、神奈川、福岡などの都市圏、ガソリンスタンドが少ない離島を抱える鹿児島を中心に受注が伸びている。岡山、香川でも好調だと聞く。今後は軽自動車販売の盛んな地方都市での販売増を見込んでいるという。
現状、補助金頼みのところはあるが、サブスクリプションの料金体系にするなど、新しい乗り物にふさわしいマーケティングを展開すれば、事態は大きく変わると考えている。
いずれ欧州にも?
軽自動車は日本のみの車両の規格で海外には存在しない。自動車研究家の山本シンヤ氏は「欧州でも売れるのではないか。パリなど道が狭い上に絶対的な加速力が求められる道路環境に最適だ。自動車メーカー単独では法律の問題もあるので国と連携して動くべき」と主張する。
小さなクルマで代表的な欧州メーカーのEVといえば、パリのEVシェアリング「Autolib'(オートリブ)」に使われた車両があるが、筆者は耐久性などに問題があったと感じている。コンパクトながら大人4人が快適に過ごせる空間、普通車と変わらない走りとクオリティを備える小型車を実現する日本の自動車メーカーは「軽自動車×EV」で海外でも勝負できるのではないだろうか。
軽EV誕生のインパクトは、日本のEV普及の潮目を変えつつあるというだけではない。扱いやすいこのボディサイズは欧州の都市にもフィットするのではないかと予想している。
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