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方言を笑われファッションをけなされる......「リバプール差別」を知ってる?
ウクライナに代わって今年のユーロビジョンの開催地となり大盛り上がりのリバプールはポップミュージックでも世界に名をはせる地域なのに PHIL NOBLE-REUTERS
<パブの店先で遭遇した不快な事件は、リバプール出身者に対するイギリス人の根強い偏見に満ちていた>
先日、僕が「イングランドで時々起こるタイプ」に分類している出来事が起こった。知らない男の子2人が、僕と一緒にパブに入っていいかと声をかけてきたのだ。
イングランドに住んでいる人でなければ、恐らく何が起こっているのか意味が分からないだろう。つまり、彼らは未成年だが、ほとんどのパブは「責任ある大人」(大抵の場合は親)と一緒なら子供の入店を許しているのだ。
僕はイングランドの住人だから、少年のパブ入店を「手助けする」ことに何のメリットもなく、デメリットは山ほどあり得ることを知っていた。
彼らはおそらくパブに入ればアルコールを注文しようとするだろうし(違法だ)、自分の代わりにビールを注文してほしいと僕にお金をよこすだろうし(違法だ)、スロットマシンをやり出すだろうし(違法だ)、よそのテーブルの残り物をつまみ食いしたり放置された飲み物を勝手に飲んだりする可能性もある(どちらも「追い出される」レベルのルール違反)。
これに関わったらどう見ても単純な親切では済まされない。静かにビールをすすりながら読み物をしようという僕の予定も台無しになるのは間違いない。
だから僕は、笑顔で「ごめんね、君たち......」とだけ言いながら店に入って行った。まさにその時、不快な出来事が発生した。
店員の1人が僕に、「小ネズミどもに謝る必要なんてないよ」と言ったのだ。人間性を奪うようだから、僕は人を動物に、特に害獣に例えるのが大嫌いだ。僕がその10代少年たちを飲み屋から締め出したかったのは確かだが、彼らに向けられる憎悪にショックも受けた。
そのパブはいつも来店者の身分証をよく確認するなどしっかり運営されているから、僕のお気に入りの店だ。一度など、単純に警察を呼んで5分で来てもらうことだってできるというのに、店長が酩酊した客に向かって、これ以上の酒は出せませんと、少なくとも25分は費やして丁寧に説明しているのを目にしたこともある(この手の問題に対処するためにパブには警察直通の「ホットライン」がある)。
だから、2人の少年に対するあの態度にはびっくりした。彼らはかなり若いように見え(18歳よりは14歳に近い感じだった)、たぶん夜9時以降に街中をうろつくべき年齢ではなさそうなだけに、もうちょっと心配してやるほうが妥当な気がした。
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