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「ちょっとパブに」すら贅沢... 春なのに天気の話もできないイギリス
おかしいのは、このメンバーはいつも、たとえ冬であっても屋外で立ち飲みをしたがるから(彼らは一日中オフィスで座りっぱなしだからだそうだ)、僕たちは快適で温かいパブの雰囲気を楽しむことさえなかった。僕が言いたいのは、結局屋外で立ち飲みをしただけなのだから、なんならスーパーで3分の1以下の値段のビールを買ってどこかいい場所で立ち飲みすることだってできたんじゃないかということだ。ただ僕だって、そんなことを言いでもして「ケチなやつ」とのレッテルに一生付きまとわれるのはごめんだ。
僕の近所の「安い」床屋は、今では16ポンドかかるがパンデミック前は10ポンドだった。その少し前は9ポンドで、これはなかなか「いい具合」だった。10ポンド紙幣を出して「お釣りは(チップだから)いらないよ」と言えるからだ。それが今では、17ポンド渡せばいいのか、あるいはもしかすると20ポンド出して4ポンド分をチップにすることを期待されているのか、僕はよく分からずにいる。
さらに言えば、僕はロックダウン(都市封鎖)の最中に、どこの床屋も店を閉めてやむを得ず自分の髪をDIYするしかなくなり、結構な値段のするバリカンをいくつか買った。つまり、「古き良き時代」には何も考えなくてよかったのだ──ヘアカットが必要な時には、僕はただ10ポンド払えば良かった。だが今、ヘアカットはジレンマになっている。タダで自分の髪を(へたくそに)カットするか、あるいは16ポンド+イマイチいくらかわからないチップを毎月払うか、だ。
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