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大混乱のスコットランド民族党と独立の行方
とはいえ、スコットランド独立の行方やいかに、という最大の問題は、見た目ほどには大きく影響されないだろう。最近の大混乱にもかかわらず、世論調査ではSNPは今もスコットランドで最も支持されている政党だ(リードは20ポイントではなく「たった」10ポイントになったが)。さらに、SNP支持と、スコットランド独立支持が全く同じというわけでもない。SNP支持が揺らいでも独立は強固に支持する場合もあれば、SNPが期待に沿う成果を上げていても独立機運が低下することだってある。
現実は、スコットランド人の多くがイギリスからの独立を望んでおり、その数は若者の間で拡大しているということ。ここ数十年来の傾向であり、最大の旗振り役がへまをしたからといって消えてなくなるものではない。独立は政治的運動であり、特定の個人や政党があおるカルト的思想ではなく、だからこそ独立を求める声はイギリス政治の重要課題であり続けるだろう。
その半面、スコットランド独立は、スタージョン率いる「黄金期」の間に過大評価されていた可能性もある。スコットランドの有権者は14年の住民投票で、僅差ではあるが明らかな過半数で、独立を拒否した。ブレグジット(イギリスのEU離脱)のせいで独立支持がかつてなく高まるのでは、との予想も現実のものにならなかった。
独立支持派の数はユニオニストを上回っているかもしれないが、その差は大きくなく、さらに多くの「態度未定」層は、再度の住民投票による騒動や、ましてや独立がもたらす数年がかりの憲法上の大混乱などは避けたいと思っている。
スコットランド独立の理念は、見た目ほど弱くもなければ、強くもない。
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