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BBCのジャニー喜多川「性加害」報道が問う、エンタメ界の闇と日本の沈黙
今回のBBCの番組では、性加害の複雑な問題の1つ──被害者が時に、自分の身に起こった出来事について混乱した感情を抱いているように見えること──が特に興味深かった。
レイプ事件の場合、被告側弁護人は、被害者が事件後に加害者に対して一見したところ親しげなメールなどを送っていることを証拠として提示することがある。現にマイケルの被害者の1人であるウェイド・ロブソンは、被告マイケル側の証人として法廷に立ち、何も間違ったことは起こらなかったと証言した。
実際のところ人によっては、性的虐待のトラウマのせいで、精神的苦痛を加害者との親密な関係に上書きしたくなることがある。DV被害の妻が、夫から愛されていると信じている、夫が暴力を振るったのは自分に問題があったせいだ、と考えがちなのと似ている。
加害者はそれを知っていて、利用する。イギリスや他の国々の警察は、この手のグルーミング(手なずけ行為)と支配的行動を見抜くように訓練を積むようになった。
今回のBBCの番組は、喜多川の件が日本について何を物語っているか、という問題を見事に提起しつつも、それに対する答えはあまり提示していない。でも答えを出すべき問題があることは明らかだ。
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