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セレブがこぞって応援するサッカーチームって?
一方、バーミンガムはイギリスの忘れられた都市だ。人口ではイギリス第2位だが、マンチェスター、リバプール、エディンバラはもちろん、ニューカッスルほどの地位さえなさそうだ。政治家や有名人は、忘れられ、無視された人々の機嫌をとることに価値があることをよく分かっている。バーミンガムは地理的にもイングランドの中央に位置しているから、ヴィラを応援することは、「イギリスの中心」とつながっている、ということにもなる。
ヴィラには強力な地元のサポートがあるが、世界中でファンを獲得しているようなチームではない。プレミアリーグにとどまれるだけの資金力はあるが、巨大クラブのように海外のスーパースターをカネで買うことはできない。だからヴィラは比較的「純イギリス的」なクラブといえる。
ここ30年の可もなく不可もない退屈な成績に比べれば、今シーズンのヴィラは刺激的だった。まず「熾烈な生き残り競争」に巻き込まれ、あやうくプレミアリーグから降格するところだったが何とか免れた。そうかと思えばFAカップでは決勝まで勝ち上がる奮闘。でも5月30日の決勝では4対0で敗れ、せっかくの成果を台無しにしてしまった。
もちろん、ウィリアム王子もその試合会場にいた。勝者に優勝カップを渡すのは王子の役目だ(アーセナルだったが)。キャメロンは「ずっと前からの私的な用事」のため、観戦できなかったそうだ。
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