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森喜朗女性蔑視発言は、なぜ沈静化しないのか──ジェンダー対立に留まらない5つの論点
また、今回の発言の当事者ラグビー協会の理事は、「話が長い」とは自分のことではと推定している。
森喜朗氏の女性蔑視発言「私のこと?」 ラグビー協会初の女性理事が抱く五輪への懸念|毎日新聞
「読売新聞記者として女性問題を長く取材してきた。専門分野を深めるため、読売新聞の調査研究本部で主任研究員を務めていた2013年に日本ラグビー協会の理事に就任。その時の協会会長が森会長だった。」
プレー経験がなく、ラグビーは専門外だった稲沢さん。ラグビー協会の女性理事は今は5人に増えたが、当時の女性理事は1人。男性ばかりの理事会で積極的に質問や意見を述べてきた。
おそらく稲沢氏の意見は內部の論理の意に沿わない外部からの指摘が多かったのだろう。「わきまえない話」は「長い」のだ。
先のJOC評議会の挨拶ではないが、ラグビー協会にいた人によると、森会長の話が一番長く、自慢話ともつかない話が冒頭から延々と続くという。
義理人情現場主義 vs 理念・ルール遵守
また森会長は、義理人情に厚くお世話になった人も多いという話はよく聞く。立候補時には泡沫候補として公認を得られなかったのが、近所の火事でのとっさの行動でトップ当選を得たという。
選挙直前の一族会議中に、近隣の家から出火した。この時、森は決死の覚悟で家にとびこみ、仏壇を抱えて出て来たという。当時の北陸地方は仏教への信仰が篤い土地柄であったこともあり、この行動は風向きを変えることになった。 - 森喜朗 Wikipedia
かつて都内に所有していた自宅を手放し派閥所属議員を支援する資金を確保した等「面倒見の良さ」を示すエピソードは多い。
個人的な思い出だが、森内閣「IT戦略会議」に孫社長が諮問委員として参画していたときその社長室長の随行員として参加していた時期がある。年末に総理主催の慰労会として官邸の広間で開催されたが総理直々の指示として、「民間企業の錚々たる方々は普段から美味しいものを食べているから官邸食堂の食事では申し訳ないと特別に都内の一流ホテルにケータリングをお願いさせた」と嬉しそうに話されていた。
私にも、「美味しいでしょう」と満面の笑みで話しかけられ、これが森流のおもてなしかと感心した記憶がある。身内の直接手懐ける人には優しい。
今回の発言は山下会長によると、閉会を宣言して議事が終わった後だったという。正式な議事録としてルール上残る形ではなく、「面倒を見てきた」人に対して暗黙のメッセージとして伝わるように発言する。
ただ、オリンピックの様な政治と巨大利権が絡む利害調整は、綺麗事では行かないことも事実であり、義理人情浪花節での調整役を必要とするのも現実だ。
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