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森喜朗女性蔑視発言は、なぜ沈静化しないのか──ジェンダー対立に留まらない5つの論点
組織委員会のなかでは人望が厚いという森会長(2021年2月4日) Kim Kyung Hoon-REUTERS
<長引く騒動の背景には「多様性と包摂の理念を謳う組織のトップが、女性差別的な失言をした」だけではない、日本が昭和以降引きずってきた構造的な論点が多く含まれる>
ファクトフルネス思考で発言全文を確認する。
【3日のJOC臨時評議員会での森会長の女性を巡る発言】
これはテレビがあるからやりにくいんだが、女性理事を4割というのは文科省がうるさくいうんですね。だけど女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります。これもうちの恥を言いますが、ラグビー協会は今までの倍時間がかる。女性がなんと10人くらいいるのか今、5人か、10人に見えた(笑いが起きる)5人います。
女性っていうのは優れているところですが競争意識が強い。誰か1人が手を挙げると、自分も言わなきゃいけないと思うんでしょうね、それでみんな発言されるんです。結局女性っていうのはそういう、あまりいうと新聞に悪口かかれる、俺がまた悪口言ったとなるけど、女性を必ずしも増やしていく場合は、発言の時間をある程度規制をしておかないとなかなか終わらないから困ると言っていて、誰が言ったかは言いませんけど、そんなこともあります。
私どもの組織委員会にも、女性は何人いますか、7人くらいおられますが、みんなわきまえておられます。みんな競技団体からのご出身で国際的に大きな場所を踏んでおられる方々ばかりです。ですからお話もきちんとした的を得た、そういうのが集約されて非常にわれわれ役立っていますが、欠員があるとすぐ女性を選ぼうということになるわけです。
女性 vs 男性
ジェンダーの問題は日本において深刻な問題だ。
女性の比率は上場企業の社長は41社で1%、東京大学の女性比率19%、国会議員は衆議院10%、参議院20%、圧倒的な男性社会だ。
今回、女性の怒りが収まらないのはほぼ全ての女性が、人生に相当回数同様の経験をしたからだと思う。
「年長の男性ときっかり同じ時間、話すとうるさいって言われたり、同じように声を荒げるとヒステリックって言われたりする」
元財務官僚・山口真由氏、森会長発言に声震わせ「悔しい思いはすごくある」|サンスポ
普段はニコニコしているいいおじさんだが、恐ろしく時代錯誤な認識のままで自分が普段下位と見倣している人物の指摘には顔色を変えて不機嫌になる。
自分の周囲も含めて、ほぼ全ての仕事をしている女性にとっても私にとっての「森喜朗」が日本中にたくさんいる。
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