シリコンバレーエンジニア・酒井潤のキャリア思考法
世界中の優秀な人たちと戦うために
世界には優秀な人がたくさんいる
シリコンバレーには、世界中から優秀な人材が集まってきます。
アメリカで働くための就労ビザは、年間5〜6万人に支給されます。もちろん、日本人だけでなく世界中の人に対しての数です。
シリコンバレーで働きたければ、ベトナム、中国、インド、エジプト...そんな国々の優秀な人たちに勝たなければいけないということです。
たとえ東京大学を卒業していても、世界で見ればそれほどレベルが高くないので評価されません。就労ビザを取得するためにはどんな用件を満たす必要があるのか、じっくり見極めることが大切でしょう。
あなたが、スマホでゲームをして時間を無為に過ごしている間に、世界ではプログラミング技術を磨くのに必死に努力している人もいれば、家族を養うためにシリコンバレーに来て一生懸命働いている人もいるのです。
身の回りの人と闘うのではなく、世界の人と闘う意識をもつべきです。
グローバル社会で生きるために
©︎O-DAN
ベトナムに行った時、とあるベトナムの学生と話をする機会がありました。
彼は英語も日本語もコミュニケーションには全く困らない状況でした。
彼は、プログラミング言語Pythonで機械学習とAIを勉強しながら、まずは日本へ移住しお金を貯め、アメリカへの転職を目指していると長期スパンでのキャリアプランを語ってくれました。
日本にいると、「自分はお金持ちだ」「自分は優秀だ」と錯覚することが多いと思います。でも、少し国の外に目を向けると、自分がいかにちっぽけな存在かを痛感するでしょう。
以前、私は韓国人の上司のもとで働いていました。彼は、高校生の時にアメリカに移住したそう。英語が流暢に話せることは彼にとっては当然のこと。それに加え、彼はマネージャーとしても優秀な人材でした。
彼は最初シリコンバレーでエンジニアとして働き、徐々にマネジメントをするようになったそうです。エンジニアのことがわからなければマネジメントはできません。
「2週間の納期が遅れる」と私が報告した時、その上司は技術的な側面からサポートしてくれました。日本で同じ報告をしても、マネージャーには全く理解されないだろうな、と思うと、エンジニアにとってシリコンバレーは非常に働きやすい環境です。
日本企業には、エンジニアのことを全く知らずにマネージャーになっている例が多いと聞きます。アメリカでは、技術的な話が通じない人がマネージャーになることはほとんどありません。
海外転職でマネジメント職を狙っている方は、日本とアメリカのマネージャー像は全く違うことを認識しておきましょう。
グローバル社会のいいところは、生まれた国に関係なく学ぶ機会があるということです。
私は、これまでいろんな国の方と働き、そのストイックさや優秀さに驚かされてきました。
日本にいて安定的な生活を営むのもいいでしょう。しかし、少し世界に目を向けて見ることも大切なのではないでしょうか。
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取材・構成 ▶︎ 中﨑史菜
著者プロフィール
- 酒井潤
サッカー大学日本代表に選抜されるも怪我でJリーガーの道を断念。大学卒業後、エンジニアに転向し2005年ハワイで起業。米国にて複数社勤務後、現在は全米給与ランキング4位の米国スプランクにてソフトウェアエンジニアとして勤務。副業としてUdemyやYoutubeでも稼いでおり、書籍「副業の思考法」(PHP研究所)ではそのノウハウや人生論を紹介している。
Twitter: @sakaijun
Youtube: シリエン戦隊JUN TV