アルゼンチンと、タンゴな人々
アルゼンチンで学んだ「人間力」とは?
迷惑は掛け合うのが普通、困ったときにはお互い様、というのがここの人たちの考え方。
迷惑をかけないように、自分で解決できることはなるべく人に頼らないようにと生きてきた私は、ここで友人たちに「日本ではそういう考え方の人の方が多い気がする・・・」と言うと、「えー!悲しい!!」という反応をされます。「私、頼りにされてないんだと思ってた」と言われ、付き合いの長い友人と考え方の違いを認識できたのは割と最近の話です。
(istock-melitas)
この「人間力」の捉え方は実際に頷けるものか?とアルゼンチンの友人たちとシェアしてみると、皆興味深く聞いてくれました。「確かにそうだし、そこがアルゼンチンの良いところでもあるけど悪いところでもある。仕事に人への愛着や感情を持ち込みすぎてしまう、切り離さなくてはいけない時もある。」とコメントをくれた人もいて、それにも納得でした。
他にも、予期せぬトラブルが日常茶飯事のこの国では、「トラブルへ柔軟に対処する力」などにも長けているような気がします。
国が変われば、人間力も変わる⁈ 今いる環境で、人や社会と関わりながら自然と身に着けていきたいものです。
著者プロフィール
- 西原なつき
バンドネオン奏者。"悪魔の楽器"と呼ばれるその独特の音色に、雷に打たれたような衝撃を受け22歳で楽器を始める。2年後の2014年よりブエノスアイレス在住。同市立タンゴ学校オーケストラを卒業後、タンゴショーや様々なプロジェクトでの演奏、また作編曲家としても活動する。現地でも珍しいバンドネオン弾き語りにも挑戦するなど、アルゼンチンタンゴの真髄に近づくべく、修行中。
Webサイト:Mi bandoneon y yo
Instagram :@natsuki_nishihara
Twitter:@bandoneona