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シアトル発 マインドフルネス・ライフ

長野弘子|アメリカ

新年の抱負を三日坊主に終わらせないためには?

(引用) https://pixabay.com

 今年もあと少しで幕が閉じ、新しい年が始まろうとしている。日本では一足先に新年を迎えている頃だろうと思うが、2021年を振り返ってみて、どんな年だっただろうか。そして、2022年はどんな年にしたいだろうか。

 新しい年が幕を開けると、「よし、今年こそは!」と目標も新たに頑張ろうと思うが、大抵三日坊主に終わってしまう。何となく周りに影響されて「とりあえず今年もダイエットにしとこうかな」など気が乗らない目標を立てると、なかなか達成意欲が沸かずに長続きしないものだ。

 だが、いつもより少し時間を割いて、目標設定を上手にすることで、意外と無理なく続けられることに気づいた。

 それは、自分がどんな価値に重きを置いて生活しているかをまずは理解して、それに沿った目標を設定することだ。

 「自分はこういう価値感を大切にして生きているんだ」と深く理解すれば、その価値観に合わせた目標を立て、楽しみながらチャレンジする意欲が出てくる。

 

自分の「価値の序列」を知る

 人間行動学の権威であるジョン・ディマティーニ博士の提唱する「価値の序列」(https://drdemartini.com/values/)によると、人間の活動は主に、「精神性」、「学習・知識」、「仕事」、「お金」「家族」、「人間関係」、「美容・健康」の7つの領域に分かれている。「人生で何をしたいか分からない」と思っている人も含め、すべての人はいずれかの価値のジャンルにより多くの時間、エネルギー、お金を使っている。したがって、それらを客観的に観察することで、自分の価値観が明確になり、目標も立てやすくなる。

 具体的には、以下の質問に対して自分の中のトップ3を選び、7つの領域のどれに当てはまるかを書き出してみよう。

 

1) あなたの部屋やオフィスを占めているものは何ですか?

「こうだったらいいな」という理想ではなく、ありのままの現状から答える。たとえば、スマホやコンピュータの場合は、それを何のために使っているのかという「目的」から価値観を見つける。たとえば、仕事に一番多く使っている場合は「仕事」、SNSや友人とのやり取りによく使う場合は「人間関係」など。

2) 何に一番時間を費やしていますか?

家事や料理の場合は「家族」、運動の場合は「美容・健康」など。

3) あなたが一番エネルギーを注いでいるものは何ですか?

子供の教育であれば「家族」、また特定分野の動画閲覧であれば「学習・知識」など。

4) 何に一番お金を使っていますか?

たとえば、本の場合はその内容によって「仕事」「精神性」「美容・健康」など判断する。


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(引用) https://pixabay.com

 答えが12個出揃ったら、一番多かったジャンルから順番に並べてみると、それが自分の価値の序列になる。ジョン・ディマティーニ博士のウェブサイト(https://drdemartini.com/values/)では合計13個の質問があるので、より正確に自分の価値を理解したい人はすべての質問に答えてみるといいだろう。

 上位にあるものは時間もお金も費やすので成長し、下位にあるものはその逆にあまり発展しない。たとえば、「仕事」を重視しているのに、実際は自分の時間やお金が「人間関係」に費やされているなどの違いがある場合は、飲み会を断って読書の時間に当てるなど意識して習慣を変えるだけでも人生が前進するかもしれない。また、自分では意識しなかったけど、実は思ってもみなかった価値を大切にしていたと気づく場合もあるだろう。

 

自分の価値観を声明文にする

 さらに、ひとつの価値に当てはまらない場合や、価値の領域が重なっている場合もあるので、自分の価値観を文章にして表現してみると、自分の人生で大事なものがより明確になる。

 ちなみに、私の場合は上位から「仕事」、「家族」、「精神性」だった。そして、それを自分なりの表現にしてみた。

1) 経験と知識を深め、人々の心の健康に貢献したい。

2) 健康で笑いの絶えない幸せな家庭を作りたい。

3) 人格と精神性を高めたい。

 ごくありきたりな声明文になったが、いまの時点の自分が大事にしている価値が可視化されたような感じで、とても気持ちがスッキリした。価値観を具体的に表現してみると、「これが自分だ」という自信にもつながる。これをもとに新年の抱負を作ってみた。

1) 子育てサポートグループを作り、月一でオンライン会合を行う。

2) 一日に一度は家族の誰かを笑わせる。栄養学・免疫学・東洋医学を学ぶ。

3) 一日一善を実行する。ボランティアに積極的に参加する。

 書いているだけで、ワクワクしてきた。実行できるか楽しみだ。

 paper-gf6bb646d0_1920.jpg(引用) https://pixabay.com

 なお、価値の序列は人によっても大きく異なるので、パートナーや子どもの価値の序列を知るだけでも、相手への理解が深まると同時に、自分を理解してくれないと落胆したりイライラすることも減るかもしれない。また、自分の価値の序列も時が経つにつれて変化していくので、定期的に確認してみるといい。

 いずれにしても、自分の価値観を明確にすることは、他人の意見に左右されないで、自分自身の人生を自由に送るために不可欠だ。

 新しい年に家族で価値の序列をチェックして、それぞれに達成可能な目標を立ててみてはいかがだろうか。皆様にとって2022年が飛躍の年になりますように。

 

Profile

著者プロフィール
長野弘子

米ワシントン州認定メンタルヘルスカウンセラー。NYと東京をベースに、15年間ジャーナリストとして多数の雑誌に記事を寄稿。2011年の東日本大震災をきっかけにシアトルに移住。自然災害や事故などでトラウマを抱える人々をサポートするためノースウェスト大学院でカウンセリング心理学を専攻。現地の大手セラピーエージェンシーで5年間働いたのちに独立し、さまざまな心の問題を抱える人々にセラピーを提供している。悩みを抱えている人、生きづらさを感じている人はお気軽にご相談を。


ウェブサイト:http://www.lifefulcounseling.com

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