若い世田谷にも押し寄せる高齢化の波
◆外国人労働者ばかりの空き家の解体現場
少子高齢化に伴う問題で今最も顕在化しているのが、人手不足だ。2019年は、本格的な移民の受け入れが始まる年でもある。既に東京は、ニューヨークやロンドンのような多国籍都市の様相になりつつあるが、ビジネス街や観光地はもとより、コンビニやファストフードの店員だけでなく、土木工事などのいわゆるブルーカラーの現場にも外国人の姿が目立つようになった。
特に住宅の解体工事に従事する人たちは、中東やアフリカからの労働者が多いようだ。桜上水の先の線路沿いの空き家の解体現場では、中東系の外国人ばかりの解体業者が残骸をトラックに積んでいた。
最近、同じような風景をあちこちで目にする。日本人が少なくって空き家が増え、それを外国人が壊すというサイクルが成立しつつあるのか。そして、取り壊した後の土地はどうなっていくのか。都心や駅前のタワーマンションへ日本人の富裕層が移動する一方で、移民のコミュニティに取って代わる郊外住宅地が増えていくかもしれない。
◆ついに23区を脱出!
桜上水から八幡山へと京王線沿いを歩き、老犬を乳母車に載せたおばあさんと少し立ち話をした後、京王線と甲州街道から南へ外れるルートを取ることにした。「八幡山に八幡がある山はあるのか」という疑問が頭をよぎり、ググった結果、地名の由来である八幡社を南方に見つけ、参拝したかったからだ。
この旅を始めるにあたって、「スマートフォンで情報収集はしない」という縛りを入れようかとも思ったのだが、それはそれで逆に自由度を縛るだろう。こんな感じで、ちょっとした思いつきから展開が変わっていく旅も面白い。
地名の由来となった割には慎ましい佇まいの八幡さまで小休止した後、環八を渡り、23区のラストスパートに入る。上祖師谷から、車通りが多いのに歩道がない狭苦しい道(都道118号線)をしばらく歩いて調布市に突入。2回目の後半でついに23区脱出となった。
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