行動経済学の「理論」が当てはまらない、日本社会の「特殊すぎる」事情
電車と駅でのアナウンスについて考えてみよう。接近メロディー、発車メロディー、発車ベル。電車が接近します、発車します、扉が閉まりますといった駅員の案内。
忘れ物注意のアナウンスでは、こういうものもある。「本日は雨のため、傘のお忘れ物が大変多くなっております。お手回り品と合わせてご確認ください」。それに、これ。「最近お忘れ物が多くなっています。特に網棚にあげたお荷物、お忘れがちです。網棚のお荷物はお持ちでしょうか」
くれぐれもクレームが寄せられないようにという理屈は分かるが、日本がどれだけ父親的温情主義社会かが垣間見える。
このアナウンス社会にナッジ理論を取り入れようとするなら、本来であれば、「過剰なアナウンスを聞かない自由」を生み出した上で、人々を良い方向に「突く」べき。でもそうなるとは考えにくい。
むしろ想像できるのは、過剰なアナウンスを維持したまま、あれにもこれにも注意するよう、乗客にさらなる「突き」を加えることだ。
行動経済学に取り組んでいる方、いかがでしょうか。ナッジが突きばかりにならないように、ね(ナッジ、ナッジ)。
トニー・ラズロ
TONY LÁSZLÓ
1960年、米ニュージャージー州生まれ。1985年から日本を拠点にジャーナリスト、講師として活動。コミックエッセー『ダーリンは外国人』(小栗左多里&トニー・ラズロ)の主人公。
2025年1月21日号(1月15日発売)は「トランプ新政権ガイド」特集。1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響を読む
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
-
港区 営業アシスタント「海外ネットワークを持つ外資系総合商社」フレックス/残業月10h/年休120日
コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド
- 東京都
- 年収500万円~550万円
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
経験5年必須/プリセールス/年商250億円企業/リモート可/外資系企業
SAI DIGITAL株式会社
- 東京都
- 年収400万円~750万円
- 正社員