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トランプ政権でついに「内ゲバ」が始まる...シグナルゲートは「MAGA哲学」逸脱者を追い出す好機?

Never One to Admit Fault

2025年4月2日(水)14時28分
ジム・ニューウェル(スレート誌政治記者)

ゴールドバーグの連絡先がウォルツの携帯電話にあったのは、外交政策観が共通する者同士、顔見知りだったからかもしれない。取材に応じたことがあるのかもしれないし、情報を提供しているのかもしれない。

そのどれでも認めたら、ウォルツにとって命取りだ。だから、小学生並みの言い訳を聞かされている。


ウォルツの失脚を目指す動きと、ホワイトハウスの権力構図が変化する可能性を察知している防衛タカ派の共和党議員らは、ウォルツの擁護に立ち上がった。その1人が、トランプに近いリンゼー・グラム上院議員だ。

新事実が判明するか、ウォルツとゴールドバーグが一緒の画像でも浮上しない限り、トランプは取りあえず看過する方針に回帰しているようだ。今回のことはちょっとしたミスであり、ウォルツは「素晴らしい奴」で、謝罪の必要はないとしている。

ウォルツのほうも「グループチャットの作成者」として「全面的に責任を負う」と発言したものの、辞表を提出する気配は全くない。

だがシグナルゲートを切り抜けられても、ウォルツの疑いが晴れるとは限らない。MAGA勢力の監視の目は、これまで以上に光っている。

©2025 The Slate Group

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