貨物列車の屋根に乗って逃げてきた──LGBTQ+の移民たちが語る「プライド」の意味
What Pride Means to the World's LGBTQ+ Refugees
シウダー・ファレスに到着した後、クリスチャンはシェルターに入ったが、飲食費や電気代を払わなくてはならなくなった。仕事を探そうとしたものの、新型コロナウイルス感染症のパンデミックのさなか。シェルターを追い出されたクリスチャンは、アメリカ入国を試みたが、新型コロナウイルス対応策として2020年3月に導入された「タイトル42」という国外追放措置を理由に拒否された。今は「トライアングル・ホテル」という安全なシェルターを見つけ、移民専門弁護士と出会うこともできた。
クリスチャンは、2020年5月にアメリカに入国を果たしたが、今でも精神的苦痛に苛まれており、エルサルバドルとメキシコでの体験を克服しようと努めている。生活は困難をきわめ、先が見えずに大きな不安を抱えているが、これまでに経験したことのない自由も感じている。
クリスチャンは本誌に対し、「私にとってLGBTQ+プライドは、自由と人生、そして、ほかの人と同じように生きていくための権利を意味する」と語った。「今なら、自分はついに自由になったと言うことができる」
(翻訳:ガリレオ)