習近平、苦々しい思い:米韓合同軍事演習
8月14日、金正恩が「悲惨な運命の時間を過ごす愚かなアメリカの行動をもう少し見守る」と発言したその「見守る対象」とは何か?
それこそが21日から31日まで行われる米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン(Ulchi-Freedom Guardian, UFG)」である。
たしかに「米朝舌戦の結末に対して、中国がカードを握ってしまった」に書いたように、環球時報が米朝両国に警告したのは以下のことである。
●北朝鮮に対する警告:もし北朝鮮がアメリカ領を先制攻撃し、アメリカが報復として北朝鮮を武力攻撃した場合、中国は中立を保つ(筆者注:即ち、中朝軍事同盟は無視する)。
●アメリカに対する警告:もしアメリカが米韓同盟の下、北朝鮮を先制攻撃すれば、中国は絶対にそれを阻止する(筆者注:これは中朝軍事同盟に従って北朝鮮側に付くことを意味する)。
北朝鮮が中国のこの警告に従った以上、中国としては何としても米韓合同軍事演習を中止してほしかった。しかしアメリカは「中止しない」ことを、こともあろうに日米「2+2」外交防衛会議の流れの中で発表したのだ。
裏切られた「ダンフォード・習近平」会談――日米「2+2」外交防衛会議
新華社のウェブサイト新華網は、8月18日、日本時間17日に日本とアメリカの外務・防衛閣僚協議「2+2」が日本時間17日夜にワシントンで開催され、その共同記者会見で「日米韓の安保協力」と北朝鮮に対する3か国の軍事演習強化などに言及したことを詳細に報道した。
このことに関して中国は激しく反応している。
たとえば新華網が発信した情報は中国のさまざまなウェブサイトで転載されている。新浪新聞や21世紀新聞などがある。もちろんCCTVでも特集番組で取り上げたが、うまくリンクできる安定したURLが見つからないので、これらの文章から読み取って頂きたい。
中国外交部のスポークスマン・華春瑩(か・しゅんえい)も17日、定例記者会見で「双暫停」こそが中国の絶対的な基本方針だと主張し、アメリカがそれを拒否したことを非難した。
CCTVは8月23日の「朝聞天下」や8月24日の「今日関注(Focus Today)」など、ひっきりなしに米韓合同軍事演習に関する報道を繰り返している。(リンク先がうまくつながらない場合はお許し願いたい。)