原油先物は続落、2週連続下落へ 貿易戦争による需要減退に懸念

4月11日、アジア時間の原油先物は続落している。写真は昨年6月、仏トリゲールで撮影(2025年 ロイター/Benoit Tessier)
[11日 ロイター] - アジア時間の原油先物は続落している。米中貿易戦争の長期化で経済成長が抑制され、原油消費に影響が出るとの懸念が続き、週間でも2週連続で下落するとみられる。
0153GMT(日本時間午前10時53分)時点で、北海ブレント先物0.31ドル(0.5%)安の1バレル=63.02ドル。米WTI先物は0.36ドル(0.6%)安の59.71ドルだった。前日はともに3%超下落した。
北海ブレントとWTIはともに11%下落した前週に続き、今週もそれぞれ4%と3.8%下げている。
ANZのシニアコモディティーストラテジスト、ダニエル・ハインズ氏は11日付のメモで、原油価格は「世界的な景気減速懸念が続く中、圧力を受けている」と指摘。また、世界経済の成長率が3%を下回れば、原油消費は1%減少すると予測した。
米ホワイトハウスは10日、中国に対する追加関税の税率が計145%になると発表。合成麻薬フェンタニル対策に絡み年初に発動した20%の関税を合わせた累計と説明した。
また、米エネルギー情報局(EIA)は同日、世界経済の成長予想を下方修正し、関税が原油価格に重くのしかかる可能性があると警告した。