サンダース支持者はヒラリーに投票するのか? しないのか?
こういったサンダースに対し、オバマ大統領を含めた民主党の首脳陣は、サンダースに「ヒラリーを支持せよ」という直接のプレッシャーは与えていないと言われる。
それは、サンダースの心境を思いやるだけでなく、彼の支持者に心の傷を癒やす時間を与えたいからだろう。
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以前から民主党員だった人や高齢層のサンダース支持者は、初めて政治に参加した若者とは異なり、何よりも「経済的正義」を重視している。サンダースの友人で元選挙参謀のハック・ガットマンは、サンダースにとって主要な問題は、「労働者階級の家族」のための政策と「経済的正義」であり、「戦争や公民権運動や同性愛者や女性の権利の問題であったことはない」とNPRの取材に答えている。銃規制やLGBTと女性の人権問題よりも「経済的正義」を優先している人たちは、「トランプが大統領になることだけは許してはならない」と、しぶしぶでもヒラリーに投票する可能性がある。
民主党首脳部とヒラリー陣営があてにしているのは、このような層だ。
一方、陰謀説を信じているサンダース支持者の多くは、ふだんなら投票所に行かない若者だ。だから、彼らを失うのは強い打撃ではないという見方もある。
ヒラリーと民主党がなんとしてでも避けたいのは、陰謀説を信じるサンダース支持者を挑発してトランプに投票されてしまうことだ。だから民主党は、サンダースに無理難題を突きつけられても、それを無視できないでいる。