最新記事
健康

間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】

Replace Snacks With These Nuts, Say Scientists

2025年4月13日(日)08時15分
ルーシー・ノタラントニオ
ピーカンナッツ

tseiu-pixabay

<ペンシルベニア州立大学の研究チームがコレステロール値など、間食と健康についての最新レポートを発表...>

間食といえば何を思い浮かべるだろうか。ピーカンナッツを想像する人は少ないかもしれない。しかし、いつものおやつをピーカンナッツに置き換えることで、健康に大きな恩恵があることが最新研究で明らかになった。

アメリカ人の9割以上が、1日に1〜3回の間食をしているとされる。しかし、YouGovの調査によれば、2024年の人気のおやつはチョコレート菓子、クッキー、ポテトチップスが中心というように健康的とは言いがたい。


 

そんな中、ペンシルベニア州立大学栄養科学部の研究チームが、日常的な間食をピーカンナッツに置き換えることで、コレステロール値の改善や食事の質の向上につながると発表した。

本研究はメタボリック症候群のリスクがある成人を対象にピーカンナッツの効果を調査したもので「アメリカ臨床栄養学会誌(The American Journal of Clinical Nutrition)」に掲載された。

25歳から70歳までの138人の被験者をランダムに2つのグループに分け、一方は毎日2オンス(約57g)のピーカンナッツを間食として摂取し、もう一方のグループは通常の食生活を維持した。12週間にわたって血管の健康状態、血液検査のデータや食事を記録。

そして、すべての被験者が他の種類のナッツ類を控えること、また指示された間食以外の食習慣とライフスタイルを維持するよう指導された。

その結果、ピーカンナッツを摂取したグループでは、総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、non-HDLコレステロール(総コレステロールからHDL(善玉)コレステロールを引いたもの)、総コレステロールとHDL(善玉)コレステロールの比率、中性脂肪が有意に減少した。いずれも心疾患リスクに関わる要因だ。

ビジネス
栄養価の高い「どじょう」を休耕田で養殖し、来たるべき日本の食糧危機に立ち向かう
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ブリストル・マイヤーズの心臓病薬、後期試験で主要目

ワールド

韓国・ベトナム、経済協力拡大で閣僚合意 米関税対応

ビジネス

米ファイザー、肥満症経口薬の開発を中止 肝障害誘発

ワールド

EU、パレスチナ自治政府への資金援助拡大 改革促す
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトランプ関税ではなく、習近平の「失策」
  • 3
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができているのは「米国でなく中国」である理由
  • 4
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 5
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 6
    NASAが監視する直径150メートル超えの「潜在的に危険…
  • 7
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 8
    シャーロット王女と「親友」の絶妙な距離感が話題に.…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    米ステルス戦闘機とロシア軍用機2機が「超近接飛行」…
  • 1
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 4
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になっ…
  • 7
    投資の神様ウォーレン・バフェットが世界株安に勝っ…
  • 8
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 9
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 10
    まもなく日本を襲う「身寄りのない高齢者」の爆発的…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中