睡眠中に体内は大掃除されている...「寝ているあいだにキレイになる」は本当だった
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<一日の食事を食べ終えるべき時間を決めるのにも、睡眠サイクルが役に立つ理由について>
ファスティングはツラいものではなく、やっていて楽しくなるもの。数々のダイエットに挫折してきた著者が、「ファスティング」を再定義。睡眠中もファスティングしていた!?
『シリコンバレー式 心と体が整う最強のファスティング』(CCCメディアハウス)より第5章「よい睡眠のためのファスティング、よいファスティングのための睡眠」を一部編集・抜粋。
良質の睡眠を得ることは、断食の効果を高めるのに最も有効な方法のひとつだ。単純に考えて両者の関係は明白だ。寝ているあいだは食べないので、睡眠は「16:8ファスティング」(編集部注:1日のうち16時間は断食し、それ以外の8時間に食事を摂るというサイクルを繰り返す)をうんとラクにしてくれる。
だが、それだけではない。睡眠は断食同様に、体内の細胞と生化学的プロセスに影響を及ぼす。(編集部注:基本原則は、何かを断つ期間とふだんどおりの行動をとる期間を交互に繰り返す)断続的ファスティングと(研究者が「良質な睡眠衛生」と呼ぶ)健康的な睡眠パターンの組み合わせは、相乗的な効果をもたらすのだ。
睡眠の具体的な効果はよく知らなくても、それが生命維持にいかに不可欠なものかは容易に理解できる。僕らは平均で人生の3分の1を、意識がなく、動かず、目や耳からの刺激に反応せずに過ごしている。心地よい寝室で寝る現代人にはなんの問題もないが、僕らの祖先にとって睡眠が何を意味していたかを考えてみよう。
彼らは3分の1の時間を外敵の攻撃からひどく無防備な状態でいたことになる。生存戦略の点からすると睡眠は最悪で、進化の過程であっさりふるい落とされていたとしても不思議はないように思える。にもかかわらず、人間は誰もが眠る。生きている動物はみな眠る。
科学者によれば[*1]、5億年以上前のエディアカラ紀に初めて地球上に動物が生まれてこの方、それは変わらない事実である[*2]。
進化は容赦ないほどに効率重視だ。眠らない動物がいないということは、睡眠はあなたを食べようとする肉食動物から逃げることよりも重要な、生命にとってなくてはならないものに違いない。敬意をもって扱わなくては。
まる一日以上眠らずにいて、倒れて死にそうだと思ったことはあるだろうか。睡眠不足が死を招くというのは本当だ。