Z世代の45%は「酒を飲んだことがない」...アルコールを出さない「しらふバー」が「意外な目的」で人気に?
FIGHTING SPIRITS
シュフェルトも、自身が作っているノンアルコールビールは「酒に取って代わろうとしている」のではなく、飲酒量を制限したい人や、アルコール抜きのライフスタイルに興味がある人たちに選択肢を提供しているのだと語る。
「それまではパブでビールを4杯飲んでいた人が、1杯だけで我慢するのではなく、途中にノンアルコールビールを挟みながら何杯も飲む形もあり得る」
アルコール・チェンジを率いるパイパーも、たまに酒を飲むと言う。17年にアルコール・チェンジのCEOに任命された頃は、日常的に飲んでいたが、18年1月に初めてドライ・ジャニュアリーを成し遂げたとき、酒との関係を見直し始めた。
だが、何よりショックを受けたのは、翌年、引き出しいっぱいのTシャツを整理していたときだった。「私が持っているTシャツの半分は、アルコール飲料のロゴが入っていた」と、パイパーは振り返る。
「それを見て、『一体私は何をしているんだ』と思った。まるで酒類メーカーの歩く広告じゃないか、とね」
「そういうTシャツを着るたびに、『オレは酒が大好きだ、カッコイイだろう』と暗に言っていたわけだ。愚かだろう? だから、記念に何枚か残して、あとは全部処分した。(アルコール・チェンジは)こうした考え方の変化を多くの人に起こしたいと思っている」