米空前の住宅バブルは与党候補ハリスに有利に働く?──研究論文
HOME COSTS AND VOTERS
不動産仲介大手レッドフィンによると、今年7月のアメリカの住宅販売価格の中央値は43万8837ドルで、前年同月は42万2000ドル、バイデンが大統領に就任した21年1月は33万1000ドルだった。ティドウェルらの研究によると、大統領選前の1年の間に住宅価格が上昇した場合、価格と投票行動の関係がより顕著に見られた。
そして、ここ1年の間に、大統領選で激戦が予想される7州で住宅価格が急騰している。レッドフィンによると、今年7月にアリゾナ州で前年同月比2.1%、ジョージア州で3.3%、ミシガン州で6.4%、ネバダ州で6%、ノースカロライナ州で2.2%、ペンシルベニア州で5.3%、ウィスコンシン州で8.6%上昇している。
有権者の大半を占める住宅所有者は住宅価格の上昇を喜んでいるだろうが、購入希望者や賃借人(賃貸物件の借り主)の思いは大きく異なるかもしれない。
「賃借人、特に購入希望者でもある賃借人は、購入能力を考えたときに投票傾向が変わる可能性もある」とティドウェルは言う。「購入できるかどうかや、手頃な価格の住宅が不足していることは、特に賃借人や初めて住宅を購入しようとしている人々にとって、今年の選挙で重要な影響を与えるだろう」