初心者も今すぐできる「伝わる文章」で心を撃つためのシンプルな3原則【名文記者の文章術】
文章とは思想を乗せて走る配達人/romeosessions-pixabay
<「分かりやすい文章」は誰でもすぐ書ける。まずは「文章は短く」。では残り2つは? ベストセラーに学ぶ>
朝日新聞記者で作家の近藤康太郎氏のもとには、文章力を磨きたい若い記者が集まり、勉強会が開かれるようになった。文章がうまくなりたい。文章でコミュニケーションを取る時代、プロにかぎったことではない。いい文章が書ける人は出世する人だ。
近藤氏が35年にわたり培った25の文章技術を解説した『三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾』(CCCメディアハウス)が反響を呼んでいる。10刷が決まり、アマゾンレビューは600件超、星4.3。「実践できる思想書」として、プロのライターや日常的に文章を書く人たちに受け入れられている。
「うまい文章」とはなにか? 「うまい文章」をシンプルに「分かりやすい文章」とするならば、そのコツは3つだけだという。同書より取り上げる。
※本記事は前後編の前編(後編:「うまい文章」は「いい文章」なのか? 身につけたいのは「いい文章」を書く力【ベストセラー文章術】)
「うまい文章」を「分かりやすい文章」と定義したら
うまい文章とはなにか。うまい文章を定義するのは、とても難しいですね。答えることが難しい質問とは、たいてい、問いが間違っているんです(「幸せとはなにか?」「自分はなぜ生まれてきたのか?」「ほんとうの愛とはなにか?」等々)。そういうときは、問いを変えるとうまくいきます。ここでは、冒頭の問いを分節してみます。
◎「うまい」とはなにか。
◎「文章」とはなにか。
「うまい」とはなんでしょうか。初心者向けのホップ[※編集部注:『三行で撃つ』は後半が上級者編「ジャンプ」]では、もう、投げやり気味に簡単に結論を出してしまいます。
うまいとは、分かりやすいことである。
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