最新記事
スパイ

韓国空軍基地で数千枚の写真撮影して逮捕された中国人高校生「父は中国の公安」

2025年4月10日(木)18時04分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
水原空軍基地のKF-5戦闘機

中国人高校生が写真撮影をしていた水原空軍基地のKF-5戦闘機 SBS / YouTube

<中国当局は10代の高校生まで動員して諜報活動?>

韓国の安全保障を揺るがしかねない事態が発生した。京畿道水原市(キョンギドスウォンシ)にある水原空軍基地で、空軍第10戦闘飛行団の戦闘機を無断撮影していた10代後半の中国人高校生2人の驚くべき行動が明らかになった。さらに衝撃的なことに、彼らは過去にも複数回韓国に入国していたのだ。SBS、YTNなど韓国メディアが報じた。


 

不審な10代の若者の正体は......

ソウル市中心部から南へ車で1時間ほどの場所に水原空軍基地がある。日本統治下の時代、日本軍によって建設され、その後は米軍の管理下で朝鮮戦争でも重要な役割を果たし、休戦後の1954年に韓国空軍に管轄権が移譲された基地だ。現在は韓国空軍第10戦闘飛行団と米空軍が駐留しており、米軍の偵察機が北朝鮮へ飛び立つ拠点となっている。

3月21日午後3時30分頃、水原空軍基地には轟音を響かせながら飛行する戦闘機と、その姿を望遠レンズを付けた一眼レフカメラでじっと狙う2人の少年たちの姿があった。不審に思った近隣住民の機転による通報で警察に摘発された彼らは、中国人の高校生だった。

「父親が中国公安所属だ」

捜査当局の調査により浮かび上がったのは、この中国人高校生たちの計画的とも思える入国パターンだ。特に注目すべきは「父親が中国公安所属だ」と自ら明かしたA君の存在だ。彼は昨年下半期、今年初め、そして先月18日と計3回も韓国に足を踏み入れていた。同年代のB君も昨年下半期と先月18日に入国。両容疑者はいずれも4〜5日間という短期滞在を繰り返していたのだ。

ビジネス
栄養価の高い「どじょう」を休耕田で養殖し、来たるべき日本の食糧危機に立ち向かう
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

グリーンランドに「フリーダムシティ」構想、米ハイテ

ワールド

焦点:「化粧品と性玩具」の小包が連続爆発、欧州襲う

ワールド

米とウクライナ、鉱物資源アクセス巡り協議 打開困難

ビジネス

米国株式市場=反発、ダウ619ドル高 波乱続くとの
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税大戦争
特集:トランプ関税大戦争
2025年4月15日号(4/ 8発売)

同盟国も敵対国もお構いなし。トランプ版「ガイアツ」は世界恐慌を招くのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    凍える夜、ひとりで女性の家に現れた犬...見えた「助けを求める目」とその結末
  • 2
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 5
    米ステルス戦闘機とロシア軍用機2機が「超近接飛行」…
  • 6
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク…
  • 7
    ノーベル経済学者すら「愚挙」と断じるトランプ関税.…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 10
    娘の「眼球が踊ってる」と撮影、目の「異変」は癌が…
  • 1
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    凍える夜、ひとりで女性の家に現れた犬...見えた「助…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 9
    「やっぱり忘れてなかった」6カ月ぶりの再会に、犬が…
  • 10
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 3
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中