最新記事

キャリア

「やりたい仕事」はライトに考えていい...目標と適職が、自然と分かってくる方法

2023年1月13日(金)17時38分
flier編集部

『嫌われる勇気』で学んだ「目的論」が私を変えた

──土谷さんご自身が「この本に出合って人生観が変わった!」という本は何ですか。

いまの自分に大きな影響を与えてきた一冊は『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)です。アドラー心理学を哲人と青年の対話形式で学べる大ベストセラーですが、とくに印象的だったのは「目的論」です。

「目的論」は、人は何らかの目的があって今の状況を作り出しているとする考え方です。私はこの本に出合うまで、今の自分がうまくいかないのは家庭環境や学生時代の恵まれなかった経験など、なんでも過去のせいにしていました。でも、目的論を知って、現状と過去には関係がないのだと衝撃を受けました。けれど逆に言えば、行動を変えていけばいつからでも自分を変えられる。このシンプルな考え方が私にとって希望になりました。

だからこそ、『適職の地図』も、「自分が行きたい理想の未来」を目的地に設定して、今ある自分の特徴をどのように活かしていくかを前向きに考えていけるような構成にこだわりました。

──最後に、土谷さんの今後のビジョンを教えてください。

私自身がずっと「自信を持てない大人」で、それを抜け出した経験があるからこそ、世の中に「自信をもって生きる大人」を増やしたいと心底思っています。自己分析メソッドを講座や書籍、WEB記事などで発信し、強みの発掘を支援しているのもそのためです。

また、自信を持って生きる大人を増やすためには、子どもの頃からの教育が大事だと思っています。これからは子どもや子育て中の親世代に向けても、自己肯定感の向上や強み発掘につながる発信をしていきたいですね。


土谷愛(つちたに あい)

221216fl_tqf02.jpg

強み発掘コンサルタント。社会人向け自己分析講座「アドバンテージゲーム」主宰。

売上ビリの落ちこぼれ営業時代、ひょんなことから「自分の強み」を見つけて社内1位、最年少管理職に。広告業界で約600本の記事制作を担当し、多くの顧客や部下と接し「人の強みを見つける力」を磨く。

2018年、退職後に始めたブログで「強み発掘オタクがあなたの強み見つけます」という相談サービスを開始したところ、申し込みが殺到。「誰にでも輝く強みがある」という信念のもと、自己分析・強みの収益化・SNS発信などをテーマにオンライン講座を続々と開講。自分探しに迷う20〜30代の会社員や主婦が口コミで集まり、総受講者500名超、公式メルマガの読者は累計7000名を突破。

著書に『特別なスキルがなくてもできる 月収+10万円 こっそり副業術』(日本能率協会マネジメントセンター)。独自の強み発掘×収益化メソッドが話題となり、発売後半年で8刷、Amazonランキング7冠。フジテレビ「ノンストップ!」出演など、活躍の場を広げている。

◇ ◇ ◇


flier編集部

本の要約サービス「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。

通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されており、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。

このほか、オンライン読書コミュニティ「flier book labo」の運営など、フライヤーはビジネスパーソンの学びを応援しています。

flier_logo_nwj01.jpg

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米議会下院、トランプ減税延長の予算決議案を可決

ビジネス

EU、米ハイテク大手に課税も 通商協議決裂なら─欧

ビジネス

相互関税一部停止でも平均税率引き下げ効果乏しい、イ

ワールド

米NYハドソン川にヘリ墜落、搭乗6人全員死亡 スペ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ関税大戦争
特集:トランプ関税大戦争
2025年4月15日号(4/ 8発売)

同盟国も敵対国もお構いなし。トランプ版「ガイアツ」は世界恐慌を招くのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 2
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 3
    「やっぱり忘れてなかった」6カ月ぶりの再会に、犬が見せた「全力のよろこび」に反響
  • 4
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 5
    「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になっ…
  • 6
    まもなく日本を襲う「身寄りのない高齢者」の爆発的…
  • 7
    投資の神様ウォーレン・バフェットが世界株安に勝っ…
  • 8
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 9
    【クイズ】ペットとして、日本で1番人気の「犬種」は…
  • 10
    右にも左にもロシア機...米ステルス戦闘機コックピッ…
  • 1
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 2
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 7
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 8
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 9
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ…
  • 10
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描か…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 3
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中