自由で楽しそうだけど...「ライター」って実際、どれくらい稼げるの?
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<副業ブームやコロナ禍での収入源もあって人気が高まっているライターという職業。現役の人気ライターが、お金にまつわるリアルを解説する>
ライター講座が大盛況だ。「宣伝会議」のような老舗が主催する講座だけではなく、出版社、さらには作家やライターなどの個人が運営する講座が続々立ち上がっている。ある職業検索サイトでは、「ライター」の検索回数が、全ての職業の中で一番多いそうだ。
こうした背景にあるのは、ライターを本業として独立したいというニーズだけではない。副業解禁の流れにのって在宅で稼ぎたい人や、コロナ禍での減収を補うためにライター業を始めたい人が急増したと考えられる。
しかし、文章の書きかたを学べても、実際にライターになったとき、どんな生活が待っているのか。食べていけるほど稼げるのか。その実態を知れる講座や情報は少ない。ライター歴21年の佐藤友美さんは、異業種から転身して以来、いちども仕事が途切れない売れっ子だ。新刊『書く仕事がしたい』(CCCメディアハウス)には、ライターという仕事のリアル、生計を立てていく術を書いた。その内容を2回にわたって紹介する。前編はライター業の収入について、佐藤さんに聞いた。
『書く仕事がしたい』
著者:佐藤友美
出版社:CCCメディアハウス
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数字で知りたい、ライターはいくら稼げるのか
生々しい話ですが、でもみんな知りたいと思うので、話します。お金のこと。ライターは、本当に稼げるのでしょうか。
まず、大変残念なお知らせですが、私がライターになった21年前から、原稿料はデフレの一途をたどっています。とくにファッション誌のページ単価などは、ライター1年目が一番高かったように感じます。
また、原稿料は、時代にもよるし、媒体にもよるし、同じ媒体でも執筆者によって差がある場合もあります。それでも、みなさんざくっとした目安を知りたいでしょうから、書いておきますね。
それと、原稿料だけをお伝えしても、その原稿を書くのにどれくらい時間がかかるのかがわからないと、この仕事で食べていけるのかがイメージしにくいかもしれません。ですので、原稿にかかる時間の目安も書き出しました。
お金も時間も、平均は出しにくいので、あくまで私と私の周りのライターさんたちから聞いた例だと思って読み流してください。
雑誌のページ単価はデフレの一途――ファッション誌の原稿料
雑誌、とくにファッション誌に関して言うと、ページ単価が決まっているところがほとんどです。私が仕事をしてきた編集部は、だいたい1.5万〜2.5万円/ページくらいの間でした。ベテランか新人かでページ単価が違う編集部はほとんどなくて、基本、一律のお値段というところばかりでした。