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過去のインスタ作品をすべて削除して、撮り始めたプロジェクト
From Chulsu Kim @chulsukim
<在日韓国人のストリートフォトグラファー、チョルス・ キムは、人気のあった自分の投稿写真を一旦すべて削除した>
インスタグラムの最大の功績の1つは、ストリートフォトグラフィーを再確立したことだ。街やコミュニティをリアルに切り取る写真ジャンルを、普通の家族写真に匹敵するほどに一般化したことである。
そうした中、この数年で多くの才能あるストリートフォトグラファーが出現し始めた。今回紹介するチョルス・ キムもそうした写真家の1人。日本で生まれ育った36歳の韓国人である。白黒写真をベースとし、街と人の絡みを、その決定的瞬間を見事に捉えている。
写真は、2010年にiPhoneを購入してからの独学だという。その後、ストリートフォトグラフィーやドキュメンタリー写真が持つリアルさ、そして、それらがはらむ人間性、臨場感、躍動感に強い衝撃を受け、写真にハマるようになった。
【参考記事】人間臭さを感じさせる、ディープ大阪の決定的瞬間
とはいえ、インスタグラムやフェイスブックなどのSNSが火をつけた昨今のストリートフォトグラフィー流行は諸刃の剣だ。プラスの面としては、一瞬にして互いに刺激を与え合うことが可能になったため、冒頭で述べたように、多くの優れたストリートフォトグラファーたちが出現し始めたことだ。
だが、面白さやかっこよさばかりが先行して、中身のある、あるいは物語のある写真は少なくなってしまった。あったとしても、コピーのコピーが出回るようになってきている。これがマイナス面である。
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