ECB、米関税による経済や物価影響を議論 3月理事会の議事要旨

欧州中央銀行(ECB)が3日公表した3月5─6日開催の理事会の議事要旨によると、トランプ米政権の関税措置が発動されれば経済成長を圧迫する恐れがあり、インフレへの影響はさらに見通しにくくなるとの議論があったことが明らかになった。3月撮影(2025年 ロイター/Jana Rodenbusch)
[フランクフルト 3日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が3日公表した3月5─6日開催の理事会の議事要旨によると、トランプ米政権の関税措置が発動されれば経済成長を圧迫する恐れがあり、インフレへの影響はさらに見通しにくくなるとの議論があったことが明らかになった。
ECBは3月会合で、2024年6月以降で6回目となる利下げを決めた。一段の緩和の可能性も示したが、関税措置の行方が見通せていない状況だったため、4月会合に関する確定的な表明はなかった。
議事要旨は「貿易を巡る緊張の高まりや全般的な不確実性によるものを含めて、今後起こり得るショックが経済成長を著しく圧迫する恐れがある」とし、「こうした要因は中期的にインフレ目標を下回るリスクを高める可能性があるとの議論があった」と記した。こうした要因を踏まえ、ECBが強力な対応を迫られる可能性があるとの意見も一部にあった。
一方、政策立案者らは、貿易障壁が短期的な物価上昇を引き起こす可能性もあるとも指摘。欧州が対抗措置を取った場合は特にそうした懸念があるとして、「米関税と報復措置の組み合わせは、特に短期的にはインフレの上振れリスクをもたらす可能性がある」と言及した。
市場では、ECBが4月会合で利下げを決めるとの見通しが90%に高まっている。インフレ圧力が弱まる中、年内にさらに2回の利下げの可能性があるとみている。議事要旨では経済の先行きが見通しにくくなっているとして「政策決定や意思伝達において慎重な対応が必要となっている」とも言及した。