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未来を考えるため、Instagramで「東北」を発信し続ける
放射線汚染の食物連鎖の中で生存しなければならない、巣から落ちていたツバメの子ども。津波で破壊されたままの福島県浪江町請戸小学校で。2014年7月。From Q. Sakamaki @qsakamaki
今回紹介する写真家はQ. サカマキ、私自身である。このブログで、3.11に絡んだ写真を紹介してほしいという依頼をNewsweek Japanから受け、唐突にそうなってしまった。恥ずかしいが光栄でもある。
私がインスタグラムをやり始めたのは3年と少し前だ。きっかけは同じフォトエージェンシー、リダックスの同僚、マーク・ピーターソンの勧めによるものだが、もう一つの理由があった。その年に喉頭癌が発覚したことだ。
第一ステージだったため、治癒できたが、再発や転移の恐れがあり、大きなストレスを抱えていた。それが、なんとかコントロールしていたと思っていた過去の戦場や紛争地での経験までPTSDとして噴出させ始めていた。そうしたネガティヴなものを可能な限り抑え込むため、いってみればある種のセラピーとしてインスタグラムを始めたのである。
同時にそのセラピーは、写真そのものをさらに発展させるためでもある。スタイルとしては、ほとんどドキュメンタリー形式をとっているが、数年前から身体のどこかに響き始めていたものを絡ませている。写真は写真じゃないという概念だ。
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