- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- トランプ外交の方針転換は「正常化」の兆しなのか
トランプ外交の方針転換は「正常化」の兆しなのか
その理由として一つ考えられるのは、3月を通じて「トランプ陣営のロシアとの癒着疑惑」をずっとスッキリしないまま引きずってきたという問題があります。特に、この疑惑によって辞任に追い込まれたマイケル・フリン前安保担当補佐官が「一切の訴追を逃れるという条件(訴追免除=イミュニティ)なら議会証言をしても良い」とコメントした際には、「やはり不法行為があったのか!」という衝撃が走り、政権の支持率低下の原因になりました。
ですから、今回特に問題となっているシリア情勢に関して「アサド=プーチン」に距離を置くという方針転換をすれば、「政権がロシアと癒着している」とか「大統領はプーチンに弱みを握られている」といった疑惑をかわすことができるという思惑です。
さらに、この動きに重なるように5日にはNSC(国家安全保障会議)のメンバーから、スティーブン・バノン分析官が「外された」という報道がありました。いわゆる「オルタナ右翼」の代表として、保守本流から危険視されていたバノン氏がNSCの常任メンバーに入っていたのは、そもそも異例の処遇だったわけですし、与野党からかなり批判を浴びていたのですが、結果的にメンバーから外れることになりました。
【参考記事】対テロ軍事作戦に積極的なトランプが抱える血のリスク
こうした動きを全体的に捉えるのであれば、トランプ政権の外交路線が「極端な方向」に向かうことは阻止されて、「正常化」に向かう兆候だという見方が一番スッキリします。例えばNATOへの防衛責任を見直すといった「極端な路線」は消えたと見るべきなのでしょう。一部には、マティス国防長官とマクマスター安保補佐官が強く主張して、このような方針変更に至ったという報道もあります。
今回の急激な変化は、今週6日から始まるフロリダでの米中首脳会談の前に体制を整えたという見方もできます。そうであれば、同時に、切迫した北朝鮮の核危機への対処に関しても、「トランプの自己流軍事外交」ではなく、国務省と軍・諜報機関が一体となった「常識的な対応」が取られるという期待はできます。
ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険 2025.01.15
日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で勝負すればいい 2025.01.08
日本企業の国内軽視が招いた1人当たりGDPの凋落 2024.12.25
日産とホンダの経営統合と日本経済の空洞化を考える 2024.12.18
医療保険CEO銃殺事件が映すアメリカの現在 2024.12.11
二期目のトランプと「現実世界」を繋ぐのは誰か? 2024.12.04
日本とアメリカの現状否定票、その共通点と相違点 2024.11.27
-
港区 営業アシスタント「海外ネットワークを持つ外資系総合商社」フレックス/残業月10h/年休120日
コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド
- 東京都
- 年収500万円~550万円
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
経験5年必須/プリセールス/年商250億円企業/リモート可/外資系企業
SAI DIGITAL株式会社
- 東京都
- 年収400万円~750万円
- 正社員